�� ページ31
.
｢ ... Aちゃん、 ｣
｢ うん、やろっか。 ｣
今日の分のダンス練習終了後、
あからさまに元気の無い奈々ちゃんと康二と一緒にダンスの復習。
今日しか踊ってないからある程度頭に入っただけで、
まだ完璧に踊れる訳じゃないからしっかり教えられないのが申し訳ない。
とはいえふたりもそれは理解しているだろうと割り切り、鏡と向き合う。
｢ ここの次ってなんやっけ、 ｣
｢ 康二はそこ移動じゃないかな？ ｣
｢ あ、せやった ... Aちゃんよく覚えてるな？ ｣
どうせ後で聞かれるだろうから、自分のと一緒に
奈々ちゃんと康二のも覚えるのが当たり前になってしまった。
どうせ踊ってるうちにメンバー全員の分頭に入るのだが、
最初の方は自分ので精一杯なはずなんだけど
変なことに慣れてしまったなと思ったり。
｢ 奈々ちゃん、そこ左右逆だよ ｣
｢ え、うそ！ ｣
｢ 奈々、そこら辺全部逆じゃない？ ｣
｢ もうむりー！！ ｣
隣からひょっこり現れた照くんにそう指摘されて叫び出しちゃった奈々ちゃん。
ふたりはいつもわたしを頼ってくれているが、結局のところ ダンスが上手いからじゃなくて
断らなくて教え方が厳しくないからわたしを選んでいるだけだと思ってて。
わたしだけじゃ実力不足だから照くんも来てくれて内心すごく助かった。
｢ ごめんね照くん、ふたり任せていい？ ｣
｢ え、俺はいいけどふたりはいいの？ ｣
｢ やだー！ひーくん厳しいし長い！！ ｣
｢ 厳しくねぇって！笑 ｣
｢ ... Aちゃんは？なんか用事あんの？ ｣
｢ ん、ちょっとね。 ｣
｢ ... そっか。ほんなら照兄、お願いしていい？ ｣
｢ え、じゃあ、奈々も ... ｣
用事があるなんて嘘なんだけど。
少し申し訳なくなる。
さっきからしらないフリをしていたが、体を捻る動きで足を捻ってしまった感じがする。
足首がずっとズキズキと痛む。
これを無視しながら更にダンスを教えるのは正直無理だ。
じゃあ足を捻ったと彼女たちに伝えればいいのではないかと思うが、そんなの無理だ。
わたしが辛いっていうわたしの事情で断るなんてできない。
そっか、なんて傷付いた顔をするから。
自分が足を捻った訳では無いのに。
キラキラした目で教えて、なんて言われて無理だなんて言えないから。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
綾香 - たまに誰sideか分からないから名前入れてほしいです。 (2023年4月2日 21時) (
レス) @page43 id: a55e42b054 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お話面白いです！誰が話しているのか記名してくださればもっと読みやすくなるかも、、続き楽しみにしてます！ (2023年3月26日 14時) (レス) @page29 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
ふそて - 初めましてSnowManの小説でこういった夢主のお話あまりないので続き楽しみにしています作者様のペースで構いませんので更新待ってます (2023年3月22日 22時) (レス) @page21 id: 3d2d6636c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サ | 作成日時：2023年3月22日 18時
