ペンダント , (ページ7)

今日:30 hit、昨日:27 hit、合計:26,634 hit

　・ページ7

とあるビルの地下。そこに、｢ SnowMan ｣はいた。
少し茶髪気味な髪がランプの光りと反射して、
自分が死にかけだというのに、男は見惚れていた。

それがこの｢ SnowMan ｣に対して、一番しては
いけない行為だというのに。

　｢ __ 喋るな、動くな。ふふ、ちゃぁんと、お前さんが死ぬまでやから。安心だよ｣

　｢ひっ、… ｣

異国の訛りが入っているのに、発音はとてつもなく美しい。
労働者階級の自分が会った中では、断トツにだ。

　｢お前さん、生まれかわらへんよなぁ … 。殺人鬼だし？｣

のんびりと話すこの男は、どんな能力持ちなのだろう。
死に際なのに、自然と気になって仕方がなかった。

捕らえられた男の好奇心溢れる目に、異国の男はうっとりと
目を細めた。

　｢しゃあないわー、秘密やからな、これ｣

異国の男は二歩歩き、捕らえた男の髪を掴み、その
汚れた耳元へ口を近づけた。

　｢ __ 束縛。お前さんを地獄の果てまで縛ったる｣

その刹那、胸へと突きつけられたナイフが体を貫いた。

　橙｢はー … くっさ。労働者階級はごめんやわあ｣

異国の男は顔を歪ませて、仕事を終わらせたとばかりにビルから足早に逃げ去った。