淡雪

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桃side








リハが再開してすぐ、


やっぱりすぐに上がる呼吸に、自分で動揺する。










『…はぁ、っはぁ、』









いつもならピシッと止まれるであろうところも今日はフラフラ、

鏡越しに見る自分のダンスがゆるっとしていて悔しくなる。









『じゃあ最後通すよー』










それに、今日はいつもより進みが早いの、



きっと照も俺のダンスに気がついて、イライラしてるんだろうな。










だから最後は、本気でやらなくちゃ。









そんな覚悟を決めて踊ってたんだけど、





…なんか、あれ、フラフラする、





さっきまでと比にならないくらい揺れる視界、



遂にグワンと大きく一回転するから、

耐えきれなくなって端に寄った。








『っはぁ、なに、これ、、』










気がつけば周りにはメンバーたち、


その先頭にいる照に気がついて、咄嗟に謝る。








『なんか、ぐる、ぐる……ごめ、』









そうしたら、照眉毛たらして心配そうな顔すんの。










あぁ何だ、怒ってないじゃん、って思ったら

安心しちゃって、そのまま照に体重を預けた。









照『佐久間たぶん貧血。俺のリュック持ってきて』











そのまま脚を少し高くしてもらって、

もう振り入ってるでしょ、ってことで強制的に休まされる。










そのおかげか、ちょっとしたらだいぶ良くなってた。










『照、ありがとね』


照『…ん、？笑』











ほんと、頼りがいのあるリーダーでよかったよ。











これからもよろしくね、ニコイチ。











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