先輩、駆け落ちしませんか？

駆け落ち 22 ページ22

【 小瀧 side 】



-







かなり登場が遅れてしまった。


……と言うわけではないようだ。


むしろ、ベスト









どうして俺が遅れたかと言うと…


受付で止められてました。









受付「どういう関係でしょうか？」


「いやもう、これ28回目ですよ。だから、会社の後輩です。お祝いしちゃダメなんですか？」









はぁ、とため息をつくも


なかなか折れてくれない受付の人。


全然折れへんやん、この人。









ほんまはこんなことしたないけど、


流石にもう時間がない。


「もう良いです」と折れるフリをして、


猪突猛進！









人と人の間を、


上手くすり抜けて行き、


目的地であるチャペルに辿り着く。









俺を追いかけてくる人と、


チャペルの前にいたSPに囲まれたが、


どうにかすり抜けチャペルへ…









「待って！！」


A「小瀧くん…」









勢い良くドアを開けたこともあり、


みんなの視線が俺に集まる。


もちろん、ミナミ先輩の視線も…









A先輩の隣に居た男の人は、


庇って前に出たが、


それはすぐにはぎ取り、


A先輩の腕を引っ張る。









A「ほんとに…来てくれたんだ」


「当たり前ですよ。言ったじゃないですか、『駆け落ちしませんか？』って…」









「約束は守る男なんで」


そう付け足して、A先輩と一緒に走り出した。


A先輩との約束を守るため、


A先輩と幸せになるために…







-

駆け落ち 23→←駆け落ち 21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す