咲いた秋桜 (ページ7)

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あの日から佐久間との距離がもっと近づいた気がする。

「ねぇ、、先生、なんて言った?」

「んーっと、𓏸𓏸はテスト出るって、」

「ありがと、」

唯一佐久間の耳のことを知っているということもあると思う。
授業中に佐久間が聞き取れなかったことは俺が教えることが多い。
口元見れば分かるらしいけど全員が全員そうじゃないしね。

それに2人一緒に勉強を教えることも多々ある。

ふっかに関しては授業中寝てて話聞いてないしね。
まぁ、俺が入院してる時はノートだけは取ってるって言ってた気がする。
お互い様と言えばお互い様なのかもしれない。

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「ねぇ、これなーに?」

「sin(a+b)でしょ?これ。」

「んー、なにそれわら」

「もう公式でしょ??これテスト範囲だよ!!」

「さっくーん、これわかるー??」

「あっ、これって、

"さいたこすもすこすもすさいた"だよね、、?」

「えっ、、そうだけど、佐久間覚えてたの?」

「失礼だな〜これは、覚えてる。コスモス好きだから。」

「いや、どーいう理由だよわら」

佐久間はニコニコ笑顔で答える。覚えている理由はそれなのかと心の中で突っ込んでしまう。

しかし、いつも数学の時聞こえないから〜とか言って聞くこと諦めてたのに、、
失礼であるが、覚えているというのは驚きだった。

「ねぇー、阿部ちゃんきゅーけーしよー」

「えっ、もうすんの?」

「もう無理ー。ほらさっくんも休憩しよー」

ふっかの一言で休憩に。
いっつもふっかと勉強すると休憩が早い。

「そうそう、"こすもす"で思い出したんだけどさ、この近くにコスモス畑あったよなぁ、、」

「そうなの?」

「うん、母ちゃんがこの前テレビで見てたわ〜」

「行ってみたいなぁ」

休憩しているとふと呟くふっか。

佐久間はどこか儚げな顔だった、、

「じゃあ、行く?」

「次の日曜日行かね?」

「おい、テスト週間でしょ!!」

ここで遊んでしまうと赤点+補習のふっかが想像つくので止めておく。