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「俺、阿部ちゃんの気持ち、わかる、」
「えっ、、」
「俺ね、ちゃんと聞こえてないの、みんなの声、、」
佐久間から聞いた時、時が止まったようだった、、、
「ほら、」
そう言って両耳から小さな機械を見せてくれた。
いつも髪で隠れていたし気が付かなかった。
確かに反応がなく、返事がない時もあった。
そういうことだったんだ、、、
「佐久間はさ、それがあると聞こえるの、、?」
「えっと、、全部は、きこえないかな、これと口の形で判断してる、」
だからか、、
確かに反応がない時は死角にいる時だった。
あとは周りが賑やかな時だった。
謎に思っていたことのピースがどんどんはまっていく。
「小さい頃は聞こえてた。でも、小学生の時高熱出て聞こえなくなった。」
「そうなんだ、」
「うん。無視しちゃうかもだけどあんま気にしないで接してくれる、、?」
「もちろん。佐久間は無視しようとして無視してる訳じゃないんでしょ。」
「ありがとう、、」
過去に耳のことで色々あったのかもしれない。
佐久間が悪いわけじゃないのにね、
「失礼しまーす。阿部ちゃんと佐久間迎えに来ましたー」
「はーい。阿部ちゃん、佐久間くん、深澤くん迎えに来たけどいける??まだしんどかったらお母さんに電話するけど、、、」
どうやら帰る時間らしい。
確か体育終わりのSHR無かったし、そのまま帰りの準備してやってきたのだろう。
「体調大丈夫です。」
「そっか、じゃあ、最後に酸素測っていい??
うん、大丈夫かな。今日は勉強程々にしてゆっくり休むんだよ」
「はい。先生また明日。」
「うん、また明日ね。」
「阿部ちゃーん!大丈夫??」
「全然大丈夫。ごめんね。びっくりしたでしょ?」
「ううん。よし、帰ろーぜ」
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作者名：Mi__ | 作成日時：2024年2月19日 17時
