咲いた秋桜 (ページ2)

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「あっ、阿部ちゃん!!!ごめんねーあべちゃんの席座って話し込んでたわわら」

「ううん、いいよ。違う場所にいたし。」

教室に戻れば俺の席に座って佐久間くんと話していたふっかだけに。

一緒に弁当も食べてたのか2人の前には空の弁当が置いてあった。

話を聞けばみんなはもう化学教室に移動したらしい。

「まだ時間あるから焦らず行こーぜ。ほらさっくんも行こーぜ。」

「あっ、うん、」

もうそこまで仲良くなったのか佐久間くんのことをさっくんと呼ぶふっか。
そういうところがふっかのいい所。

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「はい。ここまで、
次回この範囲の小テストするから勉強してくるように、」

化学が終われば体育。
みんなが急いで教室を出ていくのに対してゆっくり片付けて保健室に向かう俺。

「阿部ちゃんの荷物ついでに置いておこーか?」

「えっ、いいの?じゃあ、お願い」

「ほーい。」

クラスのみんなは俺の持病のことも理解してくれている。
多分ふっかのおかげなんだと思う。

「失礼しまーす。」

「はーい。阿部ちゃんレポート課題貰ったからここ置いておくね!」

いつも使う机の上には体育のレポート課題。

小さな付箋に書かれた岩本先生からの『来週までに出せたらいいからね頑張れ!』の言葉に少し笑う。

毎回のことだから分かっているのになぁ、なんて。

「しつれしますっ」

「おっ、佐久間くん!こっちおいでー」

チャイムがなる直前。佐久間くんがやってきたらしい。
転校してきたばっかだし色々あるのかなぁ、と不思議に思う。

「よし、終わった、」

「阿部ちゃん終わった??」

「うん。あれ、佐久間くんはどうしたんですか?」

「少し疲れちゃってそこのベットで寝ているよ。」

いつも俺が体調の悪い時に使うベットの隣を指さす。
まぁ、転校初日に6限まで出るのはしんどいよな。

「まさか、阿部ちゃんのクラスだとはね〜」

「えっ?」

「ふはっ、佐久間くんとてもいい子だから仲良くなれると思うよ。」

そう言いながら笑う目黒先生。

佐久間くんと仲がいいのかどうなのか。

教室に戻らずに来たことによって暇になってしまった。
ふっかでも眺めていよーかな。