Hoffnung (ページ40)

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あんまり無理すると体に毒だぞ。
それと阿部には言ってないから安心しろ。

と書いてあった

｢ﾌﾌｯ…照くんらしい｣

わざわざ運んでくれたのか

ありがとう、照くん

後でお礼を言っておこう

そう思いながら深澤の部屋に向かう

ｶﾞﾁｬｯ

｢失礼します｣

深澤を起こさないように、小声でならべく音をたてないようにはいる

廊下には誰もいなくてよかったとホッと息を吐く

｢ふっかさん…ごめんなさい、僕のせいで痛かったですよね｣

未だに眠っている彼に語りかける

｢僕、ふっかさんに言われたことちゃんと守れなかった…約束はきちんと守るって約束したのに…｣

｢ｯごめんなさい……｣

一粒、二粒と涙を零す

ほんと僕って弱い奴だ

と自嘲して、泣き声は声に出さないように必死に抑えて

すると

ｶﾞﾁｬｯ

｢入るよ…ってラウール!?なんでここにいるの!?｣

まだ安静にしてなきゃ～ラウールも怪我してるんだからね!阿部ちゃんにバレたら大変だよ～?と佐久間が明るめに言う

いつもよりも明るいのはきっとラウールに少しでも元気になってもらいたいという彼なりの気遣いだろう

｢佐久間くん…ごめんなさい…｣

いや、謝らないでよ～!ラウール何も悪いことしてないでしょ?あ、部屋抜け出してるのは悪いことか!と勝手に自己解決させてる佐久間

そんな佐久間を見て思わず笑みを零すラウール

｢あっ!ラウール笑った!やっぱりラウールには笑顔が一番だね!｣

突然褒められて顔を赤くするラウール

あっ!照れてんの?かわいいな～!と笑う佐久間

｢ラウールさ、もしかして自分がこんなことにしてしまった…とか思ってる?｣

と佐久間がいつものテンポで言う

｢…僕がもっと周りを見てればこんなことにはならなかった…｣

とラウールは俯く

｢確かに周りを見てないのは悪いことかもしれない。いつも狙われてる身という自覚があるならなおさら｣

｢でも、失敗することなんて誰にでもあるし、それをカバーするのが仲間じゃん?｣

｢それにふっかがなんの為に守ったと思う?ラウールを守りたかったんだよ、自分の身を犠牲にしてまで｣

そんな顔して落ち込んでほしくなんかないと思うと佐久間は話す

｢…そうですよね、ふっかさんが起きた時笑顔でいなきゃ…｣

佐久間の意図が伝わったのか、ラウールはニッコリ笑う

その調子でやんす～!とニコニコ笑う佐久間

すると

｢……ﾌﾌｯ………｣

2人して笑っていたら大好きな彼の声がした