Hoffnung (ページ31)

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そういや、ここに来たときも部屋に籠もって泣いてたな

なだめながら思い出す

自分達の追ってるグループがたまたま前にいた人を人質にしてしまった

その人質が阿部だった

咄嗟に宮舘が敵の後ろに周り頭を撃ったので幸い怪我もなかった

｢大丈夫ですか!?｣

そう言って近寄ると阿部はﾎﾞｰｯとしていた

そしてぽろぽろ泣き出したのだ

｢え!?ふっか泣かせたの!?｣

敵の後処理をしていた他のメンバーが駆け寄る

阿部はただただ泣いていた

すると、深澤は考え込む

その他のメンバーはどうすればいいかあたふたしている

ごめんな、巻き込んじまって

謝るものもいれば

背中を擦ってあげるものもいた

｢ねえ｣

深澤が声をかけた

阿部はゆっくりと顔を上げる

｢うち来ない?｣

｢へ??｣

ちょっ、ふっか!?

と思わず声を出す皆

｢見たらわかるでしょ、俺らの仕事。それで無理なら無理でいい。無理矢理は誘わない｣

阿部はまっすぐ深澤を見つめた

そっちへ行ったらもう戻ることはできない

それはなんとなく分かっていた

…この人達といれば大切な人を守れるようになるかもしれない

｢…俺、入ります。入らせてください｣

この人達と一緒に居てみたい

｢ﾌﾌｯ歓迎するよ｣

なかなかの奴だな…

すごい度胸あるね!!

まじで言ってんのか…

無理はしないでね

反応はさまざま

｢じゃあ、俺達の家に行こっか!｣

手を伸ばす

覚悟をして手を掴む

これが阿部の入った理由だ

よく部屋に籠もって寝かすとき、毎回母さん、父さん…って言うんだよな～

深澤は苦笑い

阿部は眠くなってきたのか、うとうとし始めた

｢もう寝る?｣

｢…うん｣

そういってベットに寝ると阿部はすぐに眠りに落ちた

深澤はそっと出ていく

すると、扉の前には宮舘が

｢また、なっちゃったんだ｣

｢うん、最近はなかったんだけどね～｣

いつかその夢も収まるといいな

そう思いながら部屋に帰っていった

翌朝

少し目の腫れている阿部が降りてきた

朝は宮舘が1番で、阿部は2番目だ

阿部はいつも通り接する

宮舘もあまり触れてほしくないのを知っているので心配の声はかけない

岩本がランニングから帰ってきてそのままシャワーに直行

｢おはよ～ございま～す…｣

目をこすりながら降りてきたラウール

その後、のっそりと降りてきた向井

佐久間は夜ふかしをしたのだろうか

いつもの時間に降りてこない

目黒も降りてきた

今日は照だよ～と声をかけると面倒くさそうに起こしに行った