Hoffnung (ページ18)

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一方渡辺は…

｢またやってしまった…(ﾎﾞｿｯ｣

後悔していたのだ

彼も彼なりに考えてはいた

ラウールとのことがあった時

なんとか仲直りを形だけはできたものの

それから1週間は口を聞かなかったからだ

渡辺はなかなか素直になれない

そのため宮舘が手助けをするという場面を住人達は多く観てきた

また、ラウール自身もどう接すればいいか分からず

結局住人がラウール側と渡辺側に別れて手助けしたのだ

あんな迷惑もうかけたくなかった

だが、どうしても慣れない

突然やってきた奴が急にチームに入るだなんて

チームに入るという事は信用が必要だ

いいやつだってことはわかってる

みんなが承諾したのだから

でも、どうしても…

そう頭を抱えている時

ｺﾝｺﾝ

翔太、入るよ

と渡辺の返事も聞かずに入ってきたのは

意外にも深澤だったのだ

てっきり宮舘かと思っていたのだが

｢何?俺のところよりも目黒って奴の方に行った方がいいんじゃないの｣

またしても素直になれなかった

…ほんとは誰かがそばにいてほしかったのに

ﾎﾟﾝｯ

不意に頭を撫でられた

｢…は!?なにすんだよ!?｣

という渡辺を見て笑う深澤

｢目黒の所には佐久間が行ってる｣

だから、俺は翔太の所

と深澤は頭を撫でながら言う

佐久間か…不安だと渡辺は思っていると

｢なら、翔太が行けば?そうすればすぐに解決することでしょ?｣

と深澤が言う

…どうやら俺の思ってることは深澤には見透かされてるらしい

もう自分の言動で傷をつけたくないと思う渡辺は

｢嫌。｣

と言ったのだ

素直になれよ～と深澤が翔太の背中を叩く

｢…!?痛っ!なにすんだよ!｣

怒る渡辺をよそに笑い転げる深澤

｢翔太は翔太らしく少しずつ歩みよればいいんだよ｣

だけど、さすがにさっきは初対面相手に強すぎたけどな～と苦笑い

自分らしくか…

｢仲良くなれるかな｣

少し驚いた深澤

自分から歩み寄ろうとしていたことに

｢翔太なら絶対大丈夫｣

このまま上手くいけばいいな、そう願う

まずは謝ることだな!と深澤が意気込む

なんでお前が張り切ってんだよ…

と苦笑いの渡辺

｢…行ってくる｣

そういい部屋を出ていった渡辺

随分成長したもんだなと感心する深澤

今頃佐久間、驚いてるだろと想像する

帰ってきたら聞いてやろう

きっともう大丈夫だからとリビングに戻る