62 ページ12
・
・
・
ジ「どうだか。本当はアイツも無理してるかもしれねーじゃん」
優「む、無理なんてしてないもん...！」
ジ「そんなのわかんねーだろ」
優「......」
突然発言をやめたと思えば、凄い勢いでリュックを持ち、部屋を飛び出して行った。
ジ「おい猫...！」
その背中に向かって無意識に叫んだ。
なぜ俺があの猫を呼び止めたのかは分からない。
つい勢い余って根も葉もないことを口走ってしまった。どう考えても、あの男は絶対にあの猫のことを迷惑だなんて思っていないのに。
あんな些細なことで酷い言葉を浴びせてしまったことに今日は少し反省した。
飛び出して行った猫は、きっとそのままあの男の所に行ったに違いない。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
20時過ぎ。
インターフォンが鳴った。
一瞬猫が帰ってきたと思ったが、鍵はいつも首からぶら下げているし、わざわざインターフォンを鳴らすわけがない。
出るか出まいか迷ったが、2度目のインターフォンが鳴った時、仕方なく出ることに決めた。
ジ「...はい？」
扉を開けて立っていた人物に驚く。
北「...あ、すみません。優吾いますか？」
ジ「え...3時間くらい前に出ていきましたけど？」
そう口にして嫌な予感がした。
北「優吾、家には来てませんけど...」
まさか...
北「俺、探してきます！！！」
そう言って走って行ったアイツの後を追うように、俺も部屋から飛び出した。
あのクソ猫！どこいったんだよ！！！
てっきりアイツの家にそのまま行くと思っていたが、そうではなかったらしい。いや、行こうと思って迷子になったのか？いずれにせよ、早くあの猫を見つけないと。キャップも被らずに出ていったのだから...何かあってからでは遅い。
・
・
・
猫がよく行く森公園も、その先の小さな公園にも行ってみたが、猫の姿はない。心のどこかで、あの猫のことなら2つの公園のうちのどちらかにいると容易に考えていたが、そうではなかった。
こんなことになるなら、あの時アイツと連絡先を交換しとけばよかった。猫が見つかったのか見つかってないのかあちらの状況もわからないし、アイツと同じ所を探しても意味が無い。
走り回って身体は熱いのに、背筋に伝わる汗だけが異常に冷たくて気持ち悪かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のぞみ☆(プロフ) - KTさん» KT様〜！コメントありがとうございます！センチメンタルの方が落ち着きましたので、次はこちらを更新させて頂きますね！お気に入りと言って頂けて、光栄でございます...(泣)どうかこれからもよろしくお願いします(^^) (2020年12月8日 13時) (
レス) id: 66cf8210b3 (このIDを非表示/違反報告)
KT(プロフ) - 更新楽しみにしています！この作品お気に入りです！ (2020年12月6日 1時) (レス) id: 85fa40ec99 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ☆(プロフ) - ゆきさん» ゆき様〜！こんばんは(*´∀`)♪嬉しいお言葉ありがとうございます！最近はずっと更新が遅くて失礼しました〜m(_ _)mこれからもどうぞよろしくお願いします(^^)いつもお読み頂き、ありがとうございます！！！ (2020年11月18日 3時) (レス) id: 66cf8210b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新楽しみにしてました♪くっついた2人も可愛くて仕方ないです！続きを楽しみに待ってます。更新がんばってください〜♪ (2020年11月6日 1時) (レス) id: a88a1c3fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ☆(プロフ) - ma5さん» ma5様〜♪お久しぶりです！いつも温かいご感想ありがとうございます(^^)hkygいいですよねぇ〜ﾆﾔﾆﾔ中々捨てきれなくてhkyg要素どうしても入れたくなっちゃいます〜笑癖になって頂けたなら、もっと盛り込んでしまいましょうか...ムフフ笑いつもありがとうございます♪ (2020年9月30日 1時) (レス) id: 66cf8210b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のぞみ
| 作成日時：2020年7月22日 2時
