センチメンタル (ページ49)

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北「慎太郎が好きなんだ...！」

慎「え.....」

慎太郎はすぐに頭を起き上がらせると、口をポッカリと開けて俺を見つめる。

慎「そ、それって...友達として...？それとも...」

北「恋愛対象として...」

そう言った瞬間、慎太郎はギャーーーーーっと叫びながら階段を駆け上がっていった。

その声に驚いたのか、職員室にいた何人かの先生が廊下にまで出てくる。

軽く謝っておいたが、いつになっても慎太郎は戻ってくる気配がない。

どうすれば良いかわからなくて、とりあえず外に出ようと靴箱の方に向かおうと身体を動かした時、

ドンドンドンドンドンッ！！！

と後ろの方からものすごい大きな足音が聞こえる。

あ、慎太郎だと思い後ろを振り向くと、既に慎太郎は俺の真後ろにたっていた。

慎「俺も....北斗の事が.....

大大大好きだあああああ！！！！！！！！」

北「！！！」

声のデカさよりもその言葉に驚いた。

慎「俺、ずっと北斗を笑顔にさせる自信あるよ？俺と居たらずっと楽しいよ？俺と居たらずぅーとハッピーよ？だから...俺と付き合ってください！」

思いっきり差し出された右手に、そっと自分の右手を重ねた。

北「お願いします....」

よっしゃあああああああああああああああ！！！と騒ぎまくる慎太郎の声についに嫌気がさしたのか、職員室から先生が出てきて慎太郎は注意されたのだった。

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とりあえず2人で保健室に向かう。

保健室の先生は俺達の声が丸聞こえだったのか、おめでとうと笑顔で俺達を迎え、祝福してくれた。

手当をしてもらい、慎太郎と一緒に再び運動場に戻る。

俺は歩きながら今までの事を全て話した。

髙地先生との事も、中学の時のことも...

その間、慎太郎は俺の話を真剣に聞いてくれた。

そして全ての話が終わると、ゆうごっちに悪いことしちゃったなーと呟いていた。

噂をすれば職員室に戻ろうとする髙地先生が視界に入る。

そして何やら他の生徒も、俺達がたった今出てきた靴箱の方に向かってぞろぞろと歩いてくる。

つまり体育大会は終わってしまったのだ。

慎太郎は、ちょっと先生の所行ってくる！そう言って走っていった。

俺は分かったと頷いて、今でてきたばかりだというのに自分の教室に戻った。