センチメンタル (ページ35)

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俺の首にまとわりつくような感触は、嫌でもそれが何かわかってしまう。

優「やっ...んめろっ....」

アイツの生暖かい舌がドンドン下にさがっていく。

いつの間にかポロシャツの第二ボタンまで外されていて、あいつの舌が俺の鎖骨へと移動する。

優「お..い...やっ...めろって...！」

何かを刺されたような痛みが鎖骨あたりに広がった。

すると突然、俺の肩を押さえつけていたその手が急に離れたのだ。

俺はそのまま腰が抜けたように地面に崩れ落ちた。

俺...今何されてたんだ...？

少し乱れた呼吸を整えながら頭を回転させる。

目の前にはあいつの足。

俺は顔を上げてあいつを見る勇気がなかった。

しばらくの沈黙の後、アイツの足が玄関の方に向かって歩き出した。

帰るのだとわかったけど、俺はそのまま床を見つめたまま耳だけを玄関の方に傾けていた。

...ガチャン、とドアが閉まる音が聞こえる。

優「風呂......入るか....」

なぜだかわからないが頭に風呂が浮かんだので入ることにする。

ゆっくりと立ち上がって風呂場に向かった。

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ｼｬｰｰｰ!!!

勢いよくシャワーを出して頭から被る。

なんだか頭がぽーっとする。

ふいに鏡越しの自分と目が合った。

え...........

自分の姿に息を飲む。

な、なんでこんな顔が赤いんだ.....？

それに何だこの顔...！！！

なんかよくわからないけど自分の顔じゃないみたいだ。始めてみる顔だった。

優「うわっ！！！なんだコレ！！！」

首から鎖骨にまでかけてポツポツと赤いものが飛び散っている。

まさかコレ.....アイツが....？

そう考えたら、また一気に顔が熱くなるのがわかった。

それが嫌で嫌でしょうがなくて、シャワーのお湯を水に切り替えてもう一度頭から被る。

アイツに舐められた場所を何度も何度も洗った。

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北斗side

誰もいない静かな教室で、読書をしながら髙地先生が来るのを待つ。

今週はほぼ毎日先生とサッカーをした。

こんな風に体を動かすのはいつぶりだろう。

最初は抵抗があったけど、今はもうほとんどない。

髙地先生のおかげだった。

もしかしたら...もしかしたら以前のようにまた走れるかもしれない。

走るのが大好きだったあの頃のように。

そんな期待が胸の中でどんどん膨らんでいった。