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優「どう?耳でしょ?」
気持ち悪いほどももの耳の触り心地と一緒で、根元の方は血が通っているのではないかと思うほど生温かかった。
しっぽも見てよ!と、次は俺の顔の目の前に尻を突き出してくる。
そんな近づかなくていいからと言えば、そお?と言って少し腰を引いた。
男の尻だと言うのに、なぜか直視するのに抵抗があった俺は、横目で奴の長いしっぽを眺めた。
根元の方は見えないが、しっぽはズボンに付けられたものではなく、しっかりとズボンの中から飛び出している。そのためか、腰の辺りは少しもっこりとしていた。
まさかこいつ...本当に猫なのか?
謎の好奇心を抱いてしまった俺は、奴の履いていたハーフパンツを掴んで一気に下ろした。
プリッとした尻が出てきたと思えば、人間で言う尾骶骨の辺りから生え出ている尻尾。
優「キャー!えっち!!!」
と叫んで、すぐにズボンを上げた。
ジ「お前本当に猫なのか...?」
優「だからそうだって言ってるでしょ!!!」
顔を真っ赤にさせて睨みつけてきた。
ジ「ていうかパンツくらい履けよ」
優「っっ...///のっぽさんへんたいっ!」
ジ「は?パンツ履かない方が変態だろ。っていうか何だその呼び方」
優「ももばぁがいつものっぽさんって言ってたもん!」
ジ「ももが俺の事を...」
のっぽさんだと...?
優「のっぽさんは貧乏だって言ってたよ」
ジ「そ、そうか...」
確かに俺は、貧乏であることは間違えなかった。
大学に通いながらアルバイトをし、その金と少しの奨学金で生活する毎日。
でも決して、元から貧乏だった訳では無い。
母親から生活費を送ると言われたが、俺はそれをあえて断った。高校も大学も私立に行かせてもらい、さらに生活費まで払ってもらうのは、非常に申し訳なく感じたからだ。
今思えば、ももにはいつも同じものばかりで、ろくにいいものをあげられなかった気がする...
カツオとかマグロとか...そんなもの食いたかったのだろうか。
優「でもね、ももばぁ言ってたよ!のっぽさんは優しくて素敵な人だって!」
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のぞみ☆(プロフ) - ひかるさん» こんばんは〜☆ひかる様にハマっていただけるとはっ...!!!(泣)本人にやって頂けたら、始まって5秒で死にます笑こち猫が泣いている所は、小さい子供が泣いている様子を想像して頂けたらありがたいです笑こちらこそ!いつもコメントありがとうございます!(*´ω`*) (2020年7月8日 0時) (レス) id: 86babafb12 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - お久しぶりです。センチメンタルも大好きなんですが、こち猫にハマり中です。ぜひ本人たちでドラマやってほしい笑!タイガと樹も登場で胸熱です。個人的にこち猫の泣きだす所が大好きです。これからも更新楽しみにしています。癒しをありがとうございます!! (2020年7月6日 23時) (レス) id: a3814309cf (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ☆(プロフ) - とまこさん» とまこ様!いつもありがとうございます(´∀`*)とまこ様の癒しになっているとの事、嬉しく思います(^^)もし何かリクエストがございましたら、いつでも仰って下さいね♪こちらこそよろしくお願いします! (2020年6月17日 15時) (レス) id: 86babafb12 (このIDを非表示/違反報告)
とまこ(プロフ) - のぞみさま!とっても可愛いお話をありがとうございます(*・ω・)癒されながら読ませていただいています♪センチメンタル続編と同時進行で書いておられて、のぞみさまの語彙力と表現力に圧倒されています。これからも大切に読ませていただきますね(・ω・* ) (2020年6月16日 1時) (レス) id: b87c68692d (このIDを非表示/違反報告)
Sua(プロフ) - のぞみ☆さん» そうだったのですね!いつかまた読めることを楽しみにしています(*^^*) (2020年5月31日 0時) (レス) id: f218de8fd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のぞみ | 作成日時:2020年5月11日 22時