第二話 東西と魔法 ページ7
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リョウヘイ「ダイスケ! この人は記憶がないんだ! もし本当にセイジンでも、俺たちを襲う可能性は低い!」
ダイスケ「嘘をついている可能性は低くないっ」
ヒカル「一回落ち着けっ 下せっ」
ダイスケ「…チッ」
ヒカルさんの指示で、ダイスケさんは剣を下ろす。
まだ警戒はしているようで、こちらを睨むように見てくる。
ラウール「大丈夫?」
コウジ「チ、チビりそうやったぁ…!」
タツヤ「ごめんな、ちょっと色々あって、ピリピリしてんだ。」
レン「あの、セイジンって?」
リョウタ「俺が説明するよ。」
そう言って、どこからか一冊の本を取り出して開いた。
それを覗くと、右のページに青色で“東”、左のページに紫色で“西”と書かれていて、まるで一つの世界を二つに切り分けているように見えた。
ヒカル「その表現は合ってるよ。」
レン「え?」
リョウタ「まず、この国について説明しようか。 ここは魔法使いの住む国、『アラバスターランド』。」
コウジ「魔法使い…?!」
タツヤ「それも覚えてない?」
ラウール「はい…ごめんなさい……」
リョウヘイ「悪いことじゃないよ、謝らないで。」
リョウタ「アラバスターランドは、元々一つの国だったんだ。 でも約千年前に、戦争が起きた。 東の魔法使い“東人”と西の魔法使い“西人”に分かれて繰り広げられた戦争、後に“東西戦争”と呼ばれるこの戦いは、世界に亀裂を入れた。 そして、互いに壁を建て、交流をなくしたんだ。」
ヒカル「元はここが王様だったんだけど、分かれてからは向こうも王様を作ったらしいよ。 見たことはないけどね。」
レン「そうなんですか…」
話をしている最中、ダイスケさんの目が一層鋭くなる一方、ショウタさんの表情も、曇っていったように見えた。
タツヤ「あとは、何か気になることある?」
コウジ「あの… 魔法使いって、魔法?を使う人のことなんですよね?」
タツヤ「そうだよ。 この国に住む人は例外なく魔法使い。 君たちもね。」
ラウール「でも、僕たち使えないです…」
タツヤ「んー、そうだなー… …よし、外行こうか。」
レン「え?」
タツヤ「実践だよ、物は試し。 行こ!」
ヒカル「また勝手に…」
リョウヘイ「でも、やった方が分かりやすいのは確かだよね。」
リョウタ「行こうか。」
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夢幻姫(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。すみません、書きたいものをすぐに書いてしまう悪い癖がありまして、放置してしまいました…せっかく見つけて読んでくれていたのにすみません_| ̄|○ 近々続きを書きますので、もう少しお待ちください! (8月9日 19時) (レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こんにちは。コメント失礼します。私は夢幻姫さんの別な小説を読んでいるものです。最近そちらの小説を書かれていないようなのですが、今後、お話は続いていくのでしょうか?夢幻姫さんのお話はどれも面白いので、もしそうだったら別なのを読みたいと思っています。 (8月9日 19時) (レス) id: c1ab638b45 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻姫(プロフ) - 麻耶さん» コメントありがとうございます!頑張ります!是非楽しみに待っていてください! (2023年5月11日 7時) (レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
麻耶 - 続き待ってます! (2023年5月10日 23時) (レス) id: 6a6eda54e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻姫 | 作成日時:2022年5月1日 18時