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ショウタ「確信はない。 でも多分、街を襲っていた魔物は、キョウヘイが出した奴らだ。」
ジュリ「なるほどなるほど〜。」
タイガ「何で、黙ってたんですか?」
ショウタ「……」
あの日城の倉庫から大量の素材が盗まれていた。
盗んだのは得体の知らない生物と小動物、そして小さな女の子だったという。
どれも捕らえることができなくて、しばらく指名手配されていたな。
それから街が魔物に襲われ始めて、死人まで出て…
なのに俺は、その原因に目星が付いていても、誰にも言わなかった。
リョウタでさえも、キョウヘイが魔物使いなのは知らない。
俺が黙っていれば、キョウヘイが手を出されることはない。
ショウタ「守りたかったんだ…あいつを……」
ああ言われても、友達を、やめられなかったから……
ジュリ「…でも、闘うんですね。」
ショウタ「…ああ。 “だからこそ”、だ。」
拳でも、武器でも、魔法でも何でもいい。
あいつとちゃんと、話さないと…
ジュリ「それが聞けたので満足です。」
ショウタ「普段何考えてたら気づけんだよ…」
ジュリ「さぁ、何ででしょう? 蛇にでも聞いてみてください。 それでは、戻りますね。」
首に巻いた蛇を撫でながら、ジュリは部屋を出て行った。
タイガ「あの、安心してください! 公言なんて絶対にしませんから!」
ショウタ「…おう、ありがとな。」
タイガは深く頭を下げ、ジュリの後を追った。
しばらく椅子に座りぼーっとしてから、また庭を見た。
3人の元に、別の場所で特訓をしていたタツヤとレン、リョウヘイとラウールが加わって、話をしていた。
今日の成果の報告のし合いなのか、指導者同士で集まる。
1人の空間を作っているレンを、コウジとラウールが心配そうに見ている。
こうやって見ていると、みんな色々な表情をしているな…
でもその中に、笑顔はなかった。
みんな、真剣な目をしていた。
カレンダーを確認すると、キョウヘイたちとの決闘まで、残り1週間を切っていた。
ショウタ「…俺も、そろそろだな。」
壁に立てかけていた黒いケースを持ち、部屋を出た。
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夢幻姫(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。すみません、書きたいものをすぐに書いてしまう悪い癖がありまして、放置してしまいました…せっかく見つけて読んでくれていたのにすみません_| ̄|○ 近々続きを書きますので、もう少しお待ちください! (8月9日 19時) (レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こんにちは。コメント失礼します。私は夢幻姫さんの別な小説を読んでいるものです。最近そちらの小説を書かれていないようなのですが、今後、お話は続いていくのでしょうか?夢幻姫さんのお話はどれも面白いので、もしそうだったら別なのを読みたいと思っています。 (8月9日 19時) (レス) id: c1ab638b45 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻姫(プロフ) - 麻耶さん» コメントありがとうございます!頑張ります!是非楽しみに待っていてください! (2023年5月11日 7時) (レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
麻耶 - 続き待ってます! (2023年5月10日 23時) (レス) id: 6a6eda54e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻姫 | 作成日時:2022年5月1日 18時