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白サイド…
夜、阿部さんの用事が済むのを待つまで、外で待っていた。
すると、どこからか声が聞こえてくる。
ラウール「誰だろう…」
声のする方に近づいてみた。
森の奥で、1人、素振りをしていた。
ピンク色の髪が靡く。
あれは…
ラウール「え、ダイスケさん…？！」
ダイスケ「っ、お前…！」
腕を骨折して、寝ていたはずのダイスケさん。
ラウール「何やってるんですか！ 安静にしてなきゃ！」
ダイスケ「こ、これくらいの怪我、何とも…」
ラウール「いけません！戻りましょう！」
ダイスケ「離せって！ っいて、！！」
少し暴れると、腕が痛むのか、その場にしゃがみ込む。
ラウール「あーほら、無理しちゃダメなんですよ。 部屋に戻りましょう？」
ダイスケ「いや、戻らない… 俺は、やらなきゃいけないんだ……」
ラウール「え…？」
今まで俺は、ダイスケさんの、最初の頃の笑顔と、コウジくんへの怒りの顔しか見たことがなくて、
真剣な眼差しを向けるこの顔に、戸惑っていた。
木を背もたれにし、ダイスケさんを座らせる。
痛みに耐えながら、ダイスケさんは話し始めた。
ダイスケ「俺にはな、兄弟がいたんだ。 兄と弟の三兄弟。 仲良いねって、そっくりだねって、近所の人によく言われてた。 …でも、もう会えない。」
ラウール「え、何で、」
ダイスケ「殺されたんだ、西人に。」
ラウール「え、？！」
ダイスケ「あいつらは、森で遊んでいた俺たちに、いきなり襲いかかってきた。 兄ちゃんが俺たちを庇って、西人に突進して…剣で首を切られた。 その間に、抱きしめていた弟も奪われて、心臓を一突き……」
目を潤ませ、声を震わせ、ダイスケさんは続けた。
ダイスケ「悲惨な光景だったよ…辺りが一瞬で真っ赤になってさぁ…… 俺も襲われそうになったけど、王国の衛兵たちが助けてくれて、俺は生き残った。 2人だけが、死んだ…」
ダイスケさんは、涙が零れ落ちないように拭い、またあの怒りの表情を見せた。
ダイスケ「だから俺は、絶対に西人を許さない。 大事な兄弟を奪ったあいつらを、倒すって決めたんだっ」
ラウール「ダイスケさん…」
ダイスケ「…コウジには、悪かったと思ってる。 ただの八つ当たりだ。 あいつは、俺があの時見た西人とは違う、仲間思いの優しい奴だよ。」
ラウール「…」
ダイスケ「さて、そろそろ部屋に戻らないと怒られるな。 じゃ、特訓頑張れよ。」
そう言って、ダイスケさんは戻っていった。
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夢幻姫(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。すみません、書きたいものをすぐに書いてしまう悪い癖がありまして、放置してしまいました…せっかく見つけて読んでくれていたのにすみません＿|￣|○ 近々続きを書きますので、もう少しお待ちください！ (8月9日 19時) (
レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こんにちは。コメント失礼します。私は夢幻姫さんの別な小説を読んでいるものです。最近そちらの小説を書かれていないようなのですが、今後、お話は続いていくのでしょうか？夢幻姫さんのお話はどれも面白いので、もしそうだったら別なのを読みたいと思っています。 (8月9日 19時) (レス) id: c1ab638b45 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻姫(プロフ) - 麻耶さん» コメントありがとうございます！頑張ります！是非楽しみに待っていてください！ (2023年5月11日 7時) (レス) id: 5f094c6618 (このIDを非表示/違反報告)
麻耶 - 続き待ってます！ (2023年5月10日 23時) (レス) id: 6a6eda54e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢幻姫 | 作成日時：2022年5月1日 18時
