第十話 いざ、決戦の時 ページ2
そして、一週間が経ち…
月の出ない月闇の夜の日に、SnowManは西王国の闘技場にやってきた。
タツヤ「でっか…」
ラウール「人もいっぱい来てる…」
闘技場の大きさと見物人の量に、みんな圧倒された。
コウジ「こんなとこで…」
ヒカル「弱気になるな。 俺たちは勝てる。」
コウジ「っ… …はいっ」
レン「……」
ヒカルさんの言葉に応えるように、コウジは真剣な表情を作った。
その隣で微かに震えているラウールの手を、リョウヘイさんが握って「大丈夫だよ」と言って聞かせた。
俺は、みんなと少し離れて歩いて、闘技場の中に入っていった。
本当は俺も、みんなに安心の言葉をかけてやりたい。
俺自身も、不安でいっぱいだから、声をかけられたい。
でも、勝つために、俺はみんなと関わらない。
光を掴むために…
決闘は勝抜き戦方式。
負けるまで同じ人が戦い、最後まで人が残っていた方の勝利。
向こうは7人でこっちが9人のため、引き金である俺たちは出て、
怪我人のダイスケさんと、ショウタさんに顔を合わせることを禁止されたらしいリョウタさんが、出場しない。
もちろん、この場にリョウタさんはいない。
付き人なのに一緒にいてはいけないなんて…何があったんだろう……
控室に通され、みんな武器を整えたり、ストレッチをしたりした。
俺はペンダントを握りしめて、恨みを強めた。
『恨むなら俺を恨んで！！』
レン「っ…」
あの日から、ずっとこの言葉が聞こえてくる。
周りの色も、音も、何も感じないのに、
この声だけが、頭から離れない。
一体、誰の声なんだ…？
ｽﾀｯﾌ「時間です。」
ショウタ「…行くぞっ」
係の人に呼ばれ、ダイスケさんを残し、控室を出た。
高まる心音を抑えながら、暗い通路を歩いた。
そして、どんどんと明るい場所が近づいて…
歓声の中、俺たちは闘技場に出た。
向こうから、WestBoysの人達も来る。
互いに一列に並び、睨むように見つめた。
西審判「これより、東・SnowMan対西・WestBoysの、今後の交流を賭けた決闘を行う！」
審判はそれぞれの国から1人ずつ選抜した。
不正をしないように、とのことだ。
東審判「試合は勝抜き戦方式。 事前に決めた順に進め、」
キョウヘイ「審判。」
突然、ルール説明をしている審判の言葉を止め、キョウヘイさんが手を挙げた。
東審判「…？ 何ですか？」
キョウヘイ「俺らから提案や。 …試合方式、変えへん？」
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作者名：夢幻姫 | 作成日時：2023年9月20日 20時
