期待と尊敬の家族愛 ページ4
そのあと、心配して探しにきてくれたみんなに、今起きたことを説明した。
深「は?! 黒石の生徒が?!」
目「それ、隣町の超有名な進学校じゃないっすか…!」
阿「俺、中学の時に先生に勧められて、オープンキャンパス行ったけど… みんな優しそうで、生徒会の人たちも、すごく親切だったよ。」
ラ「でも、あれから2年経ってて、人も変わってるから…」
康「その時1年生やった人が3年生になって、酷い進化の仕方をした…って感じ?」
照「多分な。」
でもあの感じだと、変わったのは生徒会の中だけだな。
あんな進学校の生徒会が暴力を振るったなんて、向こうの先生たちに知られたら放って置かれないはず。
気づかれないように行動してるんだろうな、きっと。
佐「黒石の…生徒会……」
翔「? 佐久間、どうした?」
佐「っ、ううん、何でもない!」
なぜか暗い顔をした佐久間。
何かあるのか…?
深「とりあえず、今は向こうが何か仕掛けてくるまで待とう。 こっちから手出せば、向こうの思惑通りだ。」
照「だな。」
そう言って、俺たちは解散した。
佐久間サイド
家に帰ってボーッとしていた時、インターホンが鳴った。
ガチャッ
佐「はーい。」
「やっほー、さっくん!」
そう言って微笑み、手をひらひらとさせたのは、隣に住む、同い年の幼馴染みの京本大我。
佐「っ、きょも、やっほー。」
京「お母さんから仕送りで野菜いっぱい届いたの。 さっくんにもあげてーって。」
佐「え、マジ? ピーマンある?」
京「あるよ。本当に好きだよねーw」
佐「ありがとう。 あ、上がって!」
京「お邪魔しまーす。」
きょもは実家も隣で、お母さん同士が仲が良い。
小さい頃はお互いの家を行き来して、よく遊んでいた。
俺が人と関わることを恐れてからは、ほとんど交流なかったけど…
高校に上がって一人暮らしをするってなったら、きょもが「じゃあ隣に住む!」と言って、2人で引っ越し。
通う学校こそ違うけど、今でも俺たちは仲良しだ。
…そう。
今は、そのきょもの通う学校が、引っかかっている。
佐「ねぇ、きょも。」
京「ん?」
佐「きょもってさ、学校、黒石だよね?」
京「え?うん。」
佐「確か、生徒会って…」
京「うん、そうだよ。俺副会長。 今は6人で活動してるよ。」
佐「っ…」
やっぱり…
じゃあ、今日のあの中に、きょもも……
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作者名:夢幻姫 | 作成日時:2023年8月6日 8時