第１００話 ページ7
樫野が突然橋を飛び降り、川に飛び込む。そして驚いた安堂の襟元をつかみあげた。それを見たいちごと一太が大慌てで階段を駆け下りた。Aは花房とともにその様子を見る。
「やめてですぅ！」
「そんなことしても、何の解決にもなりませんわ！」
「暴力反対」
「まぁ、見てなって」
Aは声を上げるスピリッツたちを落ち着かせる。
「・・・・・・」
「・・・・・・・」
樫野はしばらく安堂を睨みつけていたが、目をそらした安堂を乱暴に離し、勝手にしろと言って戻っていった。一太も「そんな情けない千兄なんて、見たくねぇ！」と言って背を向けて走っていく。
しばらくの沈黙。いちごは橋の下に行き、安堂の近くでしゃがむ。花房とAもそばで見守る。
「安堂」
「・・・・やっぱり、僕じゃなくて成瀬さんの方がよかったかもね」
「・・・・・なに言ってんの？」
「実力もあり、スイーツ作りの才能もある。だって、・・・・あの清水先生の推薦なんだもん。勝ち上がるに決まってる」
「・・・・・っ！」
・・・・・清水さん・・・・ね。
「・・・・そうだね。ほんと、本当は！私だって！！」
「Aっ！」
Aは感情が高ぶって本当の気持ちを言いそうになったがソルトがAを呼んだことで、はっとした。
「・・・・Aちゃん」
「・・・・・Aちゃん、泣いてる」
「っ！？・・・そ、そんなこと！」
Aは自分の顔を触って確かめる。そこで自分は泣いていることに気づいた。Aは二人に背を向け、「帰る」と言って走り去った。後ろでAの名を呼ぶ花房の声は雨の音に消され、Aには届かなかった。
Aは寮に帰り、荷物を適当に置きベットに倒れこむ。
「・・・・・・」
ソルトが心配そうにこちらをみる。Aは微動だにしない。
「・・・・・・清水さんに会ったとき、私はなんだこの人って思った」
Aはポツリ、ポツリと清水との出会い一通り話した。ソルトは黙ってそれを聞いた。
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あーみんみん(プロフ) - すごく面白くていつも楽しみながら読んでいます。これからも更新頑張ってください！もし可能なら名前変更を出来るようにして欲しいです。お願いします。 (2017年9月17日 0時) (
レス) id: e62c20677b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - この作品とても好んで読まさせてもらってます！夢パティの占いツクール見たかったのですがなかなか無くてやっとこの作品に出会いました！更新これからも頑張ってください！お願いします！ (2017年9月16日 1時) (レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tOuka | 作成日時：2017年9月10日 12時
