本気をそのうち出すであろうボーダー隊員【ワールドトリガー】

１８４話 ページ14

「初めまして！緑川駿です！！」
「あ、はい。AAです」


 「ねぇねぇA先輩ってどのくらい強いの？」「あとで勝負しよ！」「ねぇねぇ」攻撃である。助けてくれ。あと勝負はしない。今、私弱いから。


「(早く来てくれー)」


 現地集合で来てみればそこには緑川駿がいた。ひぇ、元気がいい。あと顔もいい。
 緑川の「バトルしようぜ！」攻撃がすごくどうしたらいいのかめっちゃ困ってます。


「特級もらうくらい強いんでしょ！みんなA先輩と勝負したがってるよ！」
「こわっ、なにそれ・・・。絶対に嫌なんですけど」
「どうして？」
「ボコボコにやられる未来しか見えないから」
「えっ！？A先輩、迅さんと同じサイドエフェクト持ってるの？！」
「んなわけ」


 というと緑川は「なーんだ」と興味なさそうだ。お前が聞いたんだろ、おい。


「ねぇやろうよー」
「いーやーだー」
「ねぇーってばー」
「ぬわぁぁぁ、引っ張るんじゃない」


 ぐぐぐっと私の腕を引っ張る緑川に反抗する。すると、遊真と三雲君の気配を感じ力を一瞬だけ緩めると「うわぁっ！」といって緑川が転んだ。


「なにしてるんだ？しゅん」


 首を傾げる遊真と唖然とする三雲君。ちなみに私は緑川が転ぶ瞬間に手を放してくれたので転ばずにすんだ。


「いててて、ちょっとA先輩！！」
「自業自得」
「ひどい！」
「えぇー」


 そんなこと言われても・・・・。

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