本気を出さない鬼殺隊員【鬼滅の刃】

伍話 ページ7

「(暗い・・・・)」


　夕日が沈み切ってはないとはいえ、木が影になって暗い。これなら鬼活動できるんじゃね？なぜ鬼目線になってんだ私。
　すると、突然にツンッと鼻の奥を刺激する。これは・・・・・、


「(血の匂い・・・・)」


　まさかと思い私はその匂いの元へ急ぐ。
　そして匂いに元には少年が倒れていた。


「う゛っ・・・・」


　キツイ血の匂いと血だらけの少年に思わず目をそらす。リアルで人間が血を流して倒れているのは初めてみて刺激が強かった。眼を開けて倒れているってことはこの少年はもう死んでいる。ゆっくりと少年の顔をみるが、お兄さんではなかった。
　では、お兄さんはどこに・・・・。と、その時。また叫び声が聞こえた。
　私はすぐに声がした方に走っていった。


　視界の暗い中、不並びに生える木々をよけながら走る。


「(いた・・・！)」


　発見したのは尻を地面につけ、後ずさりする少年とその少年を見つめる、鬼。
　私は走っていた足を少年の前で止まり、鬼を見る。


「あ、あなたは・・・！」
「ごめん、遅くなった」


　なんていうヒーローの登場だよ。と思ったがこれからどうするか考える。


「(勢いのまま前に飛び出してきちゃったけど、どうしよう)大丈夫？」
「・・・・」


　鬼から視線を外したらやられそうなので気配で感じ取る。首振ってるパターンだ。

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