ドS系彼氏の取扱説明書。 -Ryosuke.Y-

1.お前にだけドS。 ページ1

【ねぇ、涼介くん今日予定ある?】





【もう本当にかっこいい!!】





まるでここはコンサート会場かよっ!!





と思った方。





不正解です。←





ここは、ごく普通の高校の教室。





休み時間の今、私のクラスは





他のクラスの女子で満杯。





溢れかえった女子は、廊下にまで及ぶほど。





実は、この女子たちはみんなある一人の男子目当てなんです。





それは…





『ありがとう。今日?予定はないよ。』





私の隣の席に座っている彼、山田涼介。





実は、私の彼氏だったりします。





…ってか、予定はないよって何よ!!





私と一緒に帰ってよ〜…





なーんて恨めしい視線を彼に送るけど、





全然気づかずに王子様スマイルを





振りまいている。





…私には、そんなに笑ってくれたことないのに…。





私にもあんな風に笑ってほしいよね、全く。





一応、彼女なんだし…。





私の彼は、まさに学校の王子様的存在。





私の前では全然違うのにね。





キーンコーン…





授業の開始を知らせるチャイム。





【あぁっ、もう鳴っちゃったぁ〜…。】





【また次の休み時間来るからね?】





『うん、ありがとう!待ってるよ?』





女子が消えた瞬間、消えた笑顔。





『はぁ…チッ。』





ほら、始まった。





「…大丈夫?」





『大丈夫じゃねぇよ。





きゃーきゃーうるせぇんだよな。





鼓膜破れるっての。』





「私には、あんな風に笑ってくれたことないのに…」





まぁ、付き合って3ヶ月だけどさぁ。





仮にも、涼介くんから告白したんだから!!





『何、お前の前でも笑えって?』





「…うん。」





『やだ。』





「何で!?」





『休み時間でいい顔して、





何で授業中にもいい顔しないといけねぇんだよ。』





「う…」





でも、彼女としては





もっとカレカノっぽい事をしたいわけで。





『…何、お前本当に笑ってほしいの?』





「うん。」





『…お前からキスしてくれたらいいよ。』





「はっ!?」





他の子には何もしなくても





笑顔振りまいているくせに…!!

2.昼飯は別々。…時々一緒に食う。→

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