episode52 ページ5
テントを広げた出店が並ぶ活気と人で溢れた港町。その空を白いカモメがクゥークゥーと鳴きながら気持ちよさそうに飛んでいるのが見える。
中央には大きな噴水で子供たちが楽しそうにキャッキャと声を上げて水を掛け合い、駆け回る。
ずらりと並ぶ店たちは見たこともないような食べ物が置かれていたり、色とりどりの魚が頭を並べていたり、とても見ていて面白い。
ふわり、と優しく頬を撫でた潮風を、私は胸いっぱいに吸い込んだ。
紫「んふふ！どうですか我々国が誇る港町は」
「最高ですッ！」
ｵﾌﾟ「ふふ、一通り買うべきものは購入しましたので、ちょっとあそこのカフェで一休みしましょうか」
「はい！」
そんな会話を経て連れてこられたのはレトロチックなオシャレな建物。静かに流れるジャズと外から聞こえる波の音とカモメ鳴き声が耳に心地よい。
オプロイテさんが店員さんに人数や席の確認を取っているのを、ぼう、と眺めていると、なんだか見られている感じがした。
なんだかムズムズして視線がする方へ目を向けると、そこにはこちらをジッとガン見をする、シワシワのよれたスーツを身にまとった片方だけ前髪の長い、不健康そうな男。
ぱちり、と視線が合った。
え、え、え？なんでこっちに近づいてくるの？
満面の笑みでスルスルと近づいてくる男に一抹の恐怖を覚え、思わずオプロイテさんの服の裾を握ってしまった。
ｵﾌﾟ「？Aさんどうしまし……って、何の用ですか“鬱さん”？」
ut「えー、もう前みたいに“鬱様”って呼んでくれへんの？」
ｵﾌﾟ「…………」
私を守るように前に出たオプロイテさん。彼女は冷ややかな視線を送りながら目の前の男鬱と呼ばれた男を睨んだ。
この二人、一体どういう関係なんだ？
頭にハテナを飛ばしながらそう考えていると、紫さんが「AちゃんAちゃん」とコソコソと耳に顔を近づけてきた。
紫「あの人は我々国の歩兵部から派生して作られた狙撃部の部隊長、鬱さん。凄い女遊びが激しい人だから注意してね」
「は、はい……気をつけます」
ut「そこ！聞こえてるよ！」
オプロイテさんに胸ぐらを掴まれながら、グワッと声を荒らげる鬱さん。なんでだろう……全然怖くない。
ｵﾌﾟ「なんであなたここにいるんですか！？仕事はどうしたんですか、し・ご・と・は！？」
ut「ひぃ……違う違う！僕は今回は仕事の用があってここにおるの！グルちゃんにクラレ先生とここで落ち合うようにって…」
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
