episode82 ページ35
ぷかぷかと空に揺れる紫煙を追う。肺をどす黒く染め自己加害に勤しむ俺は、同じく自己加害に励む隣の男に視線を移す。
ペラペラと楽しそうに紙束を捲るよれよれスーツを着ただらしのない男に、俺は二本目の煙草をくわえながら話しかけた。
shp「大先生、面白いっすか？それ、」
ut「ん？んー、面白いというか興味深い」
さして意味変わらんやろ。ふぅーと煙を吐きながらそんなことを考える。
shp「射撃場貸しちゃったから暇っすね」
ut「せやな〜。俺も試し打ちさせて貰おうかな」
shp「……あんた聞いてなかったんすか？まだ動作の確認してないからダメってAさん言ってたじゃないっすか」
ut「そうだっけ？」
大先生は掴みどころの無いヘラヘラとした笑みを浮かべ、ジュッと煙草の火を消した。
昨晩夕食の際に珍しく俺たちの所へ来たかと思えば、試作品の試運転をしたいから射撃場を貸してほしいとの事で。グルさんから全面的に協力するよう言われている俺たちが断るはずなく、そのため射撃場主体の俺と大先生の部隊は午前の訓練が休みとなった。
shp「そろそろっすね、試し撃ちが始まるの……どうします？見に行きますか？」
ut「せやな、俺らがお世話になる銃やろうしどんなもんだか見てこよか。あ、ショッピ君も読む？」
shp「……？」
どっこいせ、とジジくさい声を出しながら腰を上げた大先生は、煙草の火を消す俺に「はい」と先程彼が読んでいた紙束を差し出した。
shp「はぇ〜」
診察室で見せてもらった図面に既視感を覚えるも、あの時よりさらに詳しく精密に書かれた紙に思わず感嘆の声がもれた。
ut「んじゃ行こか」
shp「あ、チーノどうします？アイツ確か今日非番っすよね、」
ut「あいつの事だからどうせ寝てるやろ。ええよ俺たちだけで行くで」
shp「あとからぶーぶー文句言われても知りませんよ？」
ut「ええねんええねん」
もしあの口煩い部長がコレを見てたら、また軍団の闇軍団の闇うるさいんやろな。
ひらひらと手を振り先を行く大先生を見ながら、そんな事を考え追いかけた。
ut「ええなー、この武器出来たら俺専用の狙撃銃作ってもらおかな」
shp「残念っすね兄さん。俺ら機械化部が予約済みなんで」
ut「うっわー、お前本当にそういう事に関しては目敏いよなー」
ええなーとだらし無く叫ぶ大先生の声に優越感を覚えながら射撃場へと歩みを進める。まあ、どっちにしろトントンさんの後なんですけどね。
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
