episode81 ページ34
ｽﾞ「お、お帰り。早かったな！」
「予定より早く終わりそうでゾムも手伝いに来たし、こっち来ちゃった。どう？こっちは」
ｽﾞ「今はガス圧の確認だな。ここら辺を終わらしたら後はすぐだ」
「なるほど……これなら明日に試運転できそうだね」
カチャカチャと静かな部屋に響く作業の音に耳を傾けながら私は笑った。
試作品は先に私がつくりあげた一丁とズールやミカエル初めとする技術レベルの高い面々が今作成している四丁の合わせて五丁。
この調子なら大丈夫か。
そう思った私は上へ提出する為の図面を描くべく製図台へ向かおうとした。
しかし誰かに腕を引かれ、私は後ろを振り返った。
ﾐｶ「おい」
「ん？」
ﾐｶ「ここ緩めるのは危険だろ」
そう言って私の目の前に突き出したのはガス圧調整用の部品。調整用と言ったが、実の所ガスを外に逃がす為だけの部品となっている。
ﾐｶ「なんでガスを外に逃がす必要があるんだ？引火したら大惨事だろ」
「いや、それでいいの。余っ程のことが無い限り引火なんてしないし、外に逃がさないと中のガスに熱がたまってそれこそ大変な事になる。威力は少し落ちるけど計算上金属防具を打ち破ることは出来るはずだから」
ﾐｶ「アホか、引火どころか爆発するだろ」
「れら……クラレ先生にも相談したし問題ないから。大丈夫、信じて」
ﾐｶ「…………」
ｽﾞ「ミカエル」
ﾐｶ「……ﾁｯ」
私の言葉に納得のいかないように顔を歪めるミカエルだが、ズールに名前を呼ばれ大人しく作業に戻った。
まあ、こうしてちゃんと意見を言ってくれるだけ有難いか。
申し訳なさそうにこちらを見るズールに苦笑で返し、私がやるべき作業へと戻った。
あれからお昼を越して数時間。
特に問題もなく日が沈み終わる前に全ての試作品が完成し、製作者それぞれの記入事項を書類にまとめ全ての作業が終了した。
それぞれ仕上がったら五丁の銃。寸分違わず作り上げられたそれらを囲み、部下たちと手を合わせる。
「銃の使い方は教えた通り。それぞれの製作者は明日10時に射撃場に集合。それ以外は設計図をまとめたから銃製造の機械の製作にいつでも入れるようした準備をしてて。最後のチェックだ、気合い入れていくよ」
「「「はい！」」」
この国に来て一発目の開発。
全てが無事上手くいくよう願って、作り上げられたばかりの銃たちを優しく撫でた。
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
