episode49 ページ2
kn「トントーン！書類持ってきたで！」
tn「おおきに、そこ置いとって」
kn「なんや忙しそうやな」
その通り。俺は今めちゃくちゃ忙しい。
だから構ってやる暇はないというのに、コネシマというこの男は「どっこらしょ」などとおっさん臭い言葉とともに、空いてる椅子を持ってきて俺の近くへ腰を下ろした。
tn「いや何しとるん？」
kn「ショッピくんが怪我してもうてな、俺今暇なんよ」
tn「俺は忙しいんで帰ってどうぞ」
kn「あ、そうそう聞いてやトントン！」
会話のキャッチボールが出来ないのかコイツ！
ピキリとこめかみに走る青筋。
俺は溜息を吐いて隣でニコニコと笑うコネシマを睨んだ。
ひーひー笑いを堪えるマルクスに、顎でこいつをどうにかしろと指示を出すも、ふるふると肩を震わせながら無視して書類を整理し始めた。
この野郎……覚えてろよ…！
kn「今日、ショッピくんを診療所へ連れてく時にトントンの幼馴染に会ったんやけどな、」
tn「会ったのAに？」
kn「ああ、せやAって言うんやっけ？アイツ凄いええ奴やな」
tn「あたりまえやろ」
何を当たり前なことを…と呆れているとコネシマは少し寂しそうな顔をした。
kn「ええ奴…ええ奴なんやけど、悲しい奴やな。俺と同類の匂いがしたわ」
tn「え…？」
──悲しい奴
──俺と同類
その言葉に俺は思わず聞き返してしまった。
目を丸くする俺に、コネシマはバシンと力強く俺の背中を叩いた。突然の事に何の身構えをしていなかった俺は「ぐぇ」と漏れた声とともに、キッとコネシマを睨みつける。
そんな俺に、コネシマはニカッと歯を見せて笑った。
kn「トントン、Aに支えられっぱなしやなくて、Aの事も支えてあげるんやで？」
tn「……わかっとる」
kn「ん、ならええわ」
俺の答えに、満足気に笑ったコネシマは「んじゃ俺ニコチン吸ってくる〜」と煙草をかざしながら書記長室を出ていった。
──多分、コネシマは最後のことを俺に伝えたかったんやな
コネシマがAを仲間と認めてくれた。
段々と俺から離れていってしまうAになんだか寂しく思うも、ゆっくりとAがこの国に馴染めている事実に俺は嬉しく思った。
ﾏﾙ「私も早く噂のAさんに会ってみたいです」
tn「治療室におるんだから時間空いてる時に会ってきたらええやん」
ﾏﾙ「じゃあ深夜にこっそりとお邪魔しようかな」
tn「は？」
ﾏﾙ「冗談ですって」
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
