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「「『位階を上げたい？』」」
ut「ほんとはこんなこと……お前らに頼むのはめっちゃ癪やねんけど……あの不人気のシャオロンがチヤホヤされてるのを見てハッとしたんや」
sha「しばくぞ」
ゾム君とトントン君と他愛のない話をしながら教室で時間を潰していると、とても恐ろしい表情をしたウツ君が、シャオロン君の首根っこを掴みずりずりと引きずりながら教室へと入ってきた。
何がどうしてそうなった？
と私たち三人は顔を引き攣らせて彼らを見ていると、ポイとこちらへシャオロン君を放り投げたウツが唐突に膝を折り曲げて額を地面に擦り付けた。そして背中から羽を生やして力なく顔を上げた…
所謂土下座のポーズ。
そんな弱々しいかれから出たのが、先程述べられた“位階を上げたい”という悩み。
「1」─アレフ─であるウツ君は今までそこまで位階に不満を持っている様子はなかった。一体なぜ急にこんなことを言い始めたのだろうか……
ut「今、僕に必要なんは“位階”なんや…なぜなら──」
『なぜなら？』
ut「僕の野望はこの学園……いや魔界中の美女を侍らせて享楽的に生きることやねん！でも今のままじゃ位階は行きずりの女どころかキープ中の女たちからも愛想をつかされる始末……！！」
驚愕的な理由に言葉も出ない。
女である私から言わせてもらうと……その…最低だ。
引き攣る顔でちらりと横を見ると、トントン君、シャオロン君、ゾム君はスンとした顔をしてウツ君の話を聞いている。挙句の果てに使い魔であるトン君でさえ冷めた顔をしていた。
そんな彼らの視線に気が付かないウツ君の熱弁はなおも続く。
ut「だから頼むお前ら…、次の昇級に向けて協力してくれ……このままじゃ…このままじゃ……僕のガールフレンドが０人になってしまう…………ｯｯｯ！！！」
涙、鼻水をダラダラと零すウツ君に私は冷めた視線を投げた。
tn「いや、自業自得やろ」
『最ッ低……！』
sha「たまにはフリーもええんちゃうか？」
zm「そんな事より遊びに行こうぜ！」
ut「む、無慈悲……！」
私たちの容赦のない言葉にウツ君はぎゃんぎゃん泣きながら飛び上がった。
無慈悲も何も…ウツ君のやってる事がやってる事だから……
ut「お前らァ！悪魔が羽の付け根晒しとんのやぞ……！」
そんなウツ君の叫びをシャオロン君とゾム君たちは軽く受け流し、キャッキャッと遊びの予定を立てていた。
ウツ君、これが身から出た錆だよ……
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蛇狐(プロフ) - 椿さん» ご指摘ありがとうございます！予測変換で表記がおかしくなってしまったのかもしれないです。教えてくださりありがとうございます！ (2021年1月3日 19時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 悪魔周期じゃなくて悪周期じゃありませんでしたっけ (2021年1月3日 18時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - もえさん» ほんとだ！ご指摘ありがとうございます！！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 122の「たまに学校におる若い教師」がshaではなくrdになってます！(小声) (2021年1月1日 9時) (レス) id: 9b854a058e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - sakuyo1122さん» 初めまして、コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月8日 1時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月13日 17時
