93 ページ16
時は流れ、ついに位階昇級試験「処刑玉砲」試合当日。
地下の試合場に集められた私たち1-Dクラスは動きやすい服装へと着替え、先生と向かいルールの説明を受ける。
ﾌﾞﾙ「それでは、ルールの説明を始めよう」
随分と可愛らしいボードを見せながら、先生はルールの説明を始めた。
ルールは至って簡単で、外野1名その他内野で構成された2チームを作り、敵の内野を全滅させたチームが勝利というシンプルなものだ。
・ボールに当たったものは外野へ
・外野からの攻撃はあり、生還はなし
・魔術はボールにのみ使用可
(敵に直接攻撃はNG)
そしてなにより重要なのが、チームの勝敗と当てた生徒の位階によって評価も比例するとのこと。
先生は説明を終えると、足元に置いてあった箱からA、Bと書かれた腕章を取りだした。
ﾌﾞﾙ「次にAとBのチーム分けを行う。腕章を配るので各自受け取るように。Aは危ないからあそこのベンチで見学してなさい」
「「『ハーイ』」」
頑張ってね、と4人に声をかけて私はベンチへと腰掛けた。こうして応援することしか出来ない自分が歯痒いが、仕方ない。
頑張れ、みんな。
・
・
・
腕章がみんなに渡りチームが分けられ、それぞれがコートに移る。
おや、このチーム分けは……
「ゲッ！マジかよ最悪だ！！」
「飛行試験1位のシャオロンと“這い寄る脅威”ゾムがどっちも敵チームにいるなんて…！」
sha「かかってこいぜ……！！」
ゲッスイ顔をして煽るように笑う凶悪な顔をしたふたりが、クイクイ、と人差し指を動かした。
イキイキしてるな〜
ってことは。シャオロン君とゾム君があそこのチームなら残り2人は…
「いや、こっちには！位階ベトのトントンがいるだろ！！」
「頼むぞトントン！」
ut「せやぞ！それに……この僕もおるしな」
バチコリと決めたウツ君。しかしそんな彼を見るBチームみんなの視線が現世のチベスナよろしくとても冷めたもので…
『全然期待できひん！……とかトントン君思ってそう』
顔をシワシワにして項垂れるトントン君を見ながら、私は心の中で合掌をした。ご愁傷さまです。
そんなことを思ってると、ピピッと短い笛の音が響いた。
ﾌﾞﾙ「準備は出来たか！外野の生徒はすぐさま持ち場につきなさい！」
外野内野とそれぞれのチームがわかれ、みんなが位置に着く。それを確認した先生は手をピンと上げて笛を口に運んだ。
ﾌﾞﾙ「試合開始！！」
処刑玉砲が、今始まる──
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蛇狐(プロフ) - 椿さん» ご指摘ありがとうございます！予測変換で表記がおかしくなってしまったのかもしれないです。教えてくださりありがとうございます！ (2021年1月3日 19時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 悪魔周期じゃなくて悪周期じゃありませんでしたっけ (2021年1月3日 18時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - もえさん» ほんとだ！ご指摘ありがとうございます！！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 122の「たまに学校におる若い教師」がshaではなくrdになってます！(小声) (2021年1月1日 9時) (レス) id: 9b854a058e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - sakuyo1122さん» 初めまして、コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月8日 1時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月13日 17時
