episode31 ページ32
穏やかな空気の中、無言で廊下を進んでいると、後方から元気ハツラツな煩い声が聞こえてきた。
「トントーン！トントーン！トントーン！」
tn「じゃかましい！聞こえとるわ！」
手をブンブン振りながら鼓膜がビリビリとする大声で近づいてきた、金髪で程よく肌が焼けた健康そうな男。
──我々国憲兵部トップ、コネシマ司令官。
武装警察として街の平和と調和を守りつつ、戦争時には歩兵部と一緒に前線に立ち、敵を薙ぎ倒す、狂犬のような男。
それがコネシマである。
まぁ実際、狂犬と言うよりキャンキャン吠えてるチワワみたいなものなのだが。
そんな煩いチワワは、俺の側まで来るといきなり背中をぶっ叩いてきた。
tn「いッ！？」
kn「いや〜、さっきチーノから聞いたで？なんやお前面白い事になっとるそうやないか！なぁ、スパルタクス！！」
バシバシと激しく背中を叩かれ、涙目になりながらコネシマの隣に控えている補佐官、スパルタクスに目を向けると、申し訳なさそうな、なんとも言えない顔をしていた。
ｽﾊﾟ「えっと……」
ﾏﾙ「私は担当の技師さんと話が盛り上がった…としか聞いてないのですが、もしかして何かあったんですか？是非私も聞きたいです」
困るスパルタクスにウキウキと詰め寄るマルクス。絶対お前、また冗談とかのネタにしようとしてるだろ。
俺が目の前にいるからなのか、スパルタクスは話していいのか話さない方がいいのか悩んでいるようで、コネシマ、俺、マルクスへと視線を忙しなく動かす。
tn「はぁ…ええよスパルタクス。俺にもあの馬鹿が何て言っとたのか教えてくれや」
ｽﾊﾟ「え、ええと……“あの童帝トントンに春が来た”と話しておりました……」
tn「あぁ〜！くっそ、アイツなんか勘違いしとるやろッ！」
kn「ええやんええやん、認めたったれよトントン。春が来たんやろ？なぁ？」
tn「ちゃうわ！」
まずそも、Aとはそんな関係じゃない。孤児院時代に仲の良かった幼馴染のようなもの。他の女性とは違って確かにとても大切に思っているが、それを安直に恋愛面へ持っていくのも少し違うと思う。
俺の話を聞き、なんや、と残念そうに口を尖らせるコネシマの太股を軽くハタキ、「早く行くぞ」と食堂へ促した。
この調子だと他の奴らにも変な事言ってそうやな。
この後起こるであろう揶揄いの嵐に、俺は堪らず頭を抱えたのだった。
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蛇狐(プロフ) - イチゴダイスキさん» へへへ、ありがとうございます！(神様では)ないです。 (2020年12月13日 15時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴダイスキ - え？え？え？神様ですか？そうですね？なんでこんな神作品作れるですか！！もう無理好キィ(鼻血) (2020年12月12日 20時) (レス) id: f02fd4c99a (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - ゼネヴァンスさん» ありがとうございます！これからも隻脚をどうぞ宜しくお願いします！v (2020年8月10日 1時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
ゼネヴァンス(プロフ) - お気に入り1000人以上になりましたね！！！おめでとうございますっ！！！！ (2020年8月10日 0時) (レス) id: d6da2f5e2e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 紗稀さん» ひぇ……とてもありがたいお言葉ありがとうございます！読者さんや相互さんのお陰で成り立ってるようなものなので……笑 頑張って更新していきます！v (2020年8月9日 23時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年7月29日 17時
