貴方の少年へ投票してください。2

41.5cm ページ29

｢ここは右腕上に上げてから、ステップです｣









｢この後ヒョン後ろに下がる動線なので、左足前に出しといた方がいいですよ｣









｢あ、ちょっと違います。ここは...｣









｢テンポちょっとだけ早くしましょう。もう一回だけいきますね｣









［イ セジン練習生の個人レッスンで、練習が止まってしまったLOVE SHOTチーム］









“ みんな細かい部分を合わせてるんですけど “









“ いつまでも僕を待てる訳でもないし “









“ それにすごく時間をかけている感じ...、すごく申し訳ないです “









“ 本当に途方に暮れます...、迷惑かけたくないのに...。“









【1つの動作に30分以上スンヨニがコーチしてくれた】









【僕らのグループはクムべンジャーズなのに、僕は大きな穴】









【みんなに合わせる顔がない...】









【ウギがずっとそばに居てくれている。年下にも気を使わせて、僕は何をしているんだろう】









_______________









｢なにが1番しんどい？｣









ボイストレーニングルームにLOVE SHOTチーム全員が集まった。









みんなの目の先はセジニヒョンだった。









スンヨニヒョンが口を開く。









優しい目で、優しい声で聞いた。









同い年のヒョン達のことだ。僕は口を挟まない方がいいだろう。









口をきゅっと閉ざして、ただセジニヒョンを見つめていた。









｢一旦...、僕が本当に上手くやって、良い姿を見せないといけないのに｣









｢それが出来ないから...｣









｢失望感が怖いし、それにお前達が僕を見ないといけないし...｣









そこで言葉に詰まったヒョン。









違うよ、そうじゃないんだよ、









今すぐヒョンにそう言ってあげたいけど、僕じゃだめだから。









僕が出る幕じゃないから、









必死に唇を噛んで堪えた。

41.6cm→←41.2cm

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す