栗花落姉妹はシスコンすぎる【鬼滅の刃】

過去への感傷は程々に ページ4

「ﾊｯ！なんだ、夢かぁ」


時々、悪夢のように思い出す夢


これは過去への喪失感だろうか...


カナヲ...会いたいなぁ。

ちゃんと生きてるよね？


カナヲの前からいなくならないって約束、果たせなかったんだ

だから、今度こそ


果たせるまで生きててよカナヲ...


でも、私がカナヲを裏切っちゃったんだから、姉を名乗る資格なんてないのかなぁ



そんな弱気なことを、齢10歳で考えている



「おーい！！A！手伝ってくれ！」

「Aちゃーん！こっちもねぇ」


私を呼ぶ声がする


義介おじさん、実おばさん、私を拾ってくれた人

大切な人



でも、やっぱりカナヲがいない生活は


色褪せて見える




そちらはどうですか？私の最愛の方...




カナヲSied


「カナヲ！こっちを手伝ってちょうだい！」

「...ｺｸ」


カナエさんに呼ばれた。手伝わなきゃ


カナエさんは鬼狩り？というものをしているらしい


作業の途中、カナエさんに話しかけられた


「カナヲ、カナヲが時々呟く“A”って誰のことなの？」


ﾋﾞｸ。つい体が震えてしまう


その様子を見て、カナエさんは慌てたようにまくしたてた


「カナヲが言いたくないならいいのよ！？」


そういうわけじゃない...ただ、Aを思い出すと、


私は何もできずにAに迷惑をかけていたという

無力さに、

悔しさに、


打ちのめされてしまうだけだ


私は覚悟を決めて、口を開いた


「私の...大切な...人...です」

「大切な...人...！？」


私の言った言葉を復唱して、突然、驚いた様子のカナエさん


でも、関係ないか


「姉さん、何を呆然としてるの！？」

「でもね！でもね！カナヲが！」


私のことを話す声がする



カナエさん、しのぶさん、私を拾ってくれた人

大切な人



でも、やっぱりAのいない生活は

色褪せて見える




そちらはどうですか？私の最愛の方...



カナエSied


あの！あの、カナヲの大切な人って誰なのかしら！！

気になるわ！！



そういえばカナヲを拾った時もA？ちゃんの名前を呟いていたような気もする


いつか、会えるといいわね。


カナヲ

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