『I say meow. You say???』 (ページ27)

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🐾🐾🐾🐾 ページ27

三度目の人生は猫だった。
今度は野良猫で、最初のヤマネコよりはマシだろう。

しっかり前回の記憶を引き継いで、俺は大切だったAにまた会えないかと思いながら、猫生を送っていた。
案外ヤマネコだった時の記憶が役立つときと、たたない時はあるけど、のんびりしている。

きっと君は猫みたいに身軽な前世だったから、同じ猫に生まれ変わってるんじゃないかと思ったけど、そんな考えも虚しく、人間の姿を見つけた。
学校と呼ばれる施設の裏庭で野良猫と戯れている姿を見つけて、舞い上がりそうになった。
「なぁーご」
名前を呼んでも鳴き声にしかならないけど、俺の声に気付いたAはよしよしと俺の狭い額を親指で優しく撫でた。
「A！授業遅れるよ！」
「うん！また明日ね」

学校が終わって帰る時にAの後をついて行って、一軒家の塀を飛び越える。
「なぁーご」
塀の上から鳴いてみると、ベランダに君が出てきて、着いてきたの？と言うからゆっくり瞬きをする。
きっと、記憶はないのか、俺が猫の姿だからかは分からない。

近くの屋根伝いにベランダまで行くと、昼間のように額を撫でてくれる。
変わらない笑顔と少し訛った話し方に涙じゃなくて、ごろごろと喉が鳴る。
「かわいいね。」
くすくす笑いながら、うちの子になる？って言うから、にゃーご。と鳴くと、俺を抱き上げて家の中に入れてくれた。

三度目の正直ってことわざがあるけど、
俺は猫だけど、
今度こそ君と最後まで一緒にいさせて。