『I say meow. You say???』 (ページ24)

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息子が順調に育ってから二度目の秋に今度は娘を授かった。

秋の紅葉に負けないくらい頬の赤みが可愛い子で、黒曜石のように黒い瞳で紅葉みたいな手をしていた。
ただ、娘はその年の冬、流行りの風邪にかかって死んだ。

そのあとを追うようにして、Aも産後の肥立ちが悪く、寝たきりの生活になった。
息子には罠の作り方や薪の拾い方、魚、小動物の捌き方と順番に山で生きていく術を教えた。

息子が15になった時にもっと大きな街へ奉公に出すことにしたのは、狩人が儲からないことと、法律が厳しくなったから。狩人として生きる術は教えたけれど、それ以外の処世術や生きる術を知っておいた方がいいと、Aと二人で話し合って決めた。奉公先は村でよくしてくれていた長が見つけてくれて、街へ行く間はAの看病を村の女性たちがかって出てくれた。
「胸を張って。あなたは私とお父さんの息子なのよ」
真夏が来る前に息子とふたりで街へ行くその日、Aは何度も息子を抱きしめ、頬や髪を撫でていた。

息子を奉公先まで送り届け、深く頭を下げて息子をよろしくお願いします。と挨拶をした。
街にAを連れてくることが出来なかったから、何か土産を買っていこうと大通りを歩く。

この時もっと早く、村に帰っていればよかった

後にも先にも、後悔してやまないことだった