『I say meow. You say???』 (ページ18)

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🐾🐾🐾 ページ18

ちゃんと意識が戻ると色んな動物の鳴き声や鼻を突く色んな匂いがした。

俺、生きてるのか？

天国がこんな俺の尊厳を奪ったビョーインって場所ならイカれてる。
「にゃあ」
昨日よりは声も出るし、頭がぐわんぐわんする感じも、心臓がバクバクする感じもなくて、やっぱり俺生きてんじゃんと感じる。

「元気になりましたよ」
「よかった！」
また冷たい台の上に降ろされて、目の前には俺に声をかけてくれた人間。そいつが手を伸ばして俺に触ろうとするから、思わず手が出た。爪は出してねぇけど、人間は信用出来ない。
「シャーッ」
俺に触んなって威嚇しても、そいつはちょっと悲しそうな顔をするだけで、ごめんねって言ってきた。
「この子はどうしますか？地域猫では無いみたいで」
「元々飼い猫だったってことですか？」
「その辺りはなんとも。」
「家に、連れて帰ろうかなって思ってます」
「元いた場所に戻してあげた方がいいですよ。警戒心も強いですし」
「でも、元いた場所に戻したら、また毒餌を食べるかもしれないんですよね？また辛い思いをさせたくないです」

せっかくの命なんだから。

そう人間は言って俺の事を見た。
この目を見たことがある。母ちゃんが俺を見る時の優しい目と同じだ。そう思ったら、この人間に俺の最後の時間を預けていいかなって思えた。

自由に生きてきたけど、一緒に時間を過ごしたいって思える存在を見つけられる。
俺の命が9つあるのはきっと、その存在を見つけるためかもしれないって、そう思えた。