『I say meow. You say???』 (ページ14)

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両親が泊まりで出かけてるし、私は仕事で、タイガ1人でお留守番。心配になりながらも、20:30に帰宅。

「ただいま〜」
リビングに行くとそこには誰もいなくて、一瞬焦る。

え、タイガどこ行ったの？人間の姿で出かけた？
電車の乗り方もお金の使い方も知らないのに？

1人焦りながら２階に行くと、両親の部屋のドアが少し開いてる。

もしかして、と中を見ると、クイーンサイズのベッドの上で丸まって寝てるタイガ(人間)の姿。家出したわけじゃないことがわかって、ほっと息を吐くと、近くには洗濯物が散らばってる。

今まで家事は全部私がやって、タイガは近くで見てるか、何もしなかったのに、帰ってくるのが遅かったから洗濯物を取り込んで、畳もうとしてくれたんだ。
「タイガ」
近付いて肩を軽く揺すりながら声をかけると耳がぴくぴくと動いて、目を開ける。
「ただいま」
「遅い」
「ごめんね。仕事長引いちゃって」
「帰ってこないと思った」
「うん。洗濯物取り込んでくれてありがとう」
「畳めなかった」
「難しいよね」
「むずかしい」
寝ぼけてるのか私が頭を撫でて、そのまま頬を撫でるとごろごろと喉を鳴らす。
「ご飯作るね」
そう言って手を離そうとした時、だめ。と甘えた声でタイガが私の腕を引っ張るから、そのままベッドにダイブ。

体を起こそうとしたけど、タイガが私の背中に腕を回してなんなら、足もちょっと絡めて動きを封じる。
「ちょっと、」
「今から俺とお昼寝するの」
「いや、お昼寝って時間じゃないでしょ」
「だめ？」
至近距離でタイガは目をうるうるさせて言うから、10分だけね。と言うと嬉しそうに目を閉じた。あとで、洗濯物のたたみ方教えよ。今は2人でお昼寝するのも悪くないかな。

結局、私もタイガには大概甘い。

知らないでしょ。
Aが居ない時間がすごく長く感じて、寂しいの。
俺がほんとに甘えたいのがAだって、早く気付いてくれればいいのに。
今は俺に振り回されてればいいけど。