陸ノ記憶 ページ8
「俺は殴らねぇ。
Aさんが男嫌いだってんのも承知の上で来てんだ。
近くにいられるのが嫌なら離れてでも剣技を見させてもらう。」
そう言って私を見据える此奴の目は真っ直ぐだった。
少し、本当に少しだけ
此奴を信じてもいいんじゃないか、って思えたんだ。
「今日は帰r「待っ、て」」
「1つ、推測だけどアドバイス。
確か、君は壱の型だけが使えなかったはずだよね?」
「・・・其れが、どうしたんですか」
「此れは、あくまで私の推測だから聞き流しても構わない。
君が、習得できていない理由。
其れは多分
君の利き足が左だからだと思う。
霹靂一閃は私の知る限り右足に重心を置いて技を放つ筈だ。
だから、力を入れやすい利き足が右の人じゃないとうまく使えないと思う。
けれど...
私の言いたいことが、分かる?」
多分、理解するはずだ。
「左足に重心を置いて技を放ってみろってこと、か?」
「大正解。
そうすれば、全く違う軌道の霹靂一閃ができると思う。
君だけの、霹靂一閃が。
君は努力家だから、できると思う。
此れくらいしかお礼できなくてごめん...」
言葉も拙くて辿々しかった。
柱なのに、情けないな...
「ありがとう、ございます」
そう言って去った彼の顔はまさに晴天の霹靂とでもいうのだろうか。
彼の顔は驚きに染まっていた。
けれど其れ以上に
何処か晴れやかで希望に満ちた顔だった。
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奈雪(プロフ) - 奏音☆色音さん» 感動系を書きたかったから良かった...コメントありがとう。 (2020年7月24日 21時) (レス) id: 5baed18305 (このIDを非表示/違反報告)
奏音☆色音(プロフ) - .......号泣不可避 (2020年7月24日 18時) (レス) id: 9c3c6c7419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈雪 | 作成日時:2020年3月15日 22時