Dr.ロレイスの提言 (ページ7)

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Dr.ロレイスの提言６ページ7

7月29日 13:33
管理者:Dr.ロレイス
サイトC:フロアF/S-324.30

サイトCから少し離れた所にエリアGがある。私はここから何度もサンプル提供を受けているのだが、赴いたのは今日が初めてだった。エリアGの内部は工場と呼ぶに困る見た目をしている。目に鮮やかな花々が規則正しく栽培装置に並び、また木々もよく見る海月花樹とは一風変わった姿をしていた。光と水が溢れ、青々としていて、なのに機械的な面も多い。植物の殆どは金色ではない花をつけていた。私がサンプルとして使っている物も見てきた。手毬のように寄せ集まって、柔らかい白色をした花がついていた。木の枝の先端に咲いていて、とても甘い香りがした。

研究者として、自分の扱っているサンプルの姿形を知らないのは良くないことだ。データとして知ってはいるが、やはり実物とデータとでは、いや、その数値に誤差はないのだが、こんな見た目をしているとは思わなかった。衝撃だ。私は自室を余らせているから、サンプルを一株そこで育てられないだろうか？遺伝子を扱うのは得意なんだが、何かを育てるのは…初めてかもしれない。ペットは飼ったことないし…植物も人工の、空気清浄機型ばかりだ。そう言えば部下の誰かが、エントランスの観葉植物を管理していたな。エントランスのあれは生の植物だ。人工タイプじゃない。早速その部下を捕まえて、少し話を聞いてみるとしよう。

研究の方はまだまだダメだ。サンプルの強靭性がどうしても薄められない。植物の良い面は最悪の場合、水と光で何とかなると言う所だ。まぁそれは、そんな状況にはならないと思うが、管理をする場合好都合である。クローンは簡単なんだ。だがあれらは成長するだろう？

ん？そうか。
強靭性は薄めなくても、ただ外側を柔らかくすれば済むんじゃないか？転換できれば、これは病や怪我に強い丈夫な特徴とも言える。言うのは簡単だな。やる価値はありそうだ。

▪やることリスト
部下を捕まえる
一株貰えないか聞く
転換の相談(会議室は空いてるか？)
エントランス