Dr.ロレイスの提言 (ページ25)

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Dr.ロレイスの提言２３ページ25

8月3日 23:03
管理者:Dr.ロレイス
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また襲撃があった。今回は小規模だから大丈夫だ。私は実験中で、気付かない合間に終息していた。警察も大変だな。都市民達の保護やら、作業区画にいる罪人達のチェックやら…ほとんどは自動で処理されるんだろうけれど、出向く必要もあるからな。

研究について書く。上々なんだ。使用するサンプルは去年確定した。私達は去年からずっと沈丁花を使っている。これは最初、紙面上で計画を立てていた時にも有力だと思っていた。何せ沈丁花は生まれが特殊だから、他の植物よりも動物に近い。

沈丁花はずっとずっと昔、一人の人として生きていた。ダフネと呼ばれる娘だったらしい。経緯は省くが、ダフネは川の畔で樹木へと姿を変えた。そのオリジナルをエリアGは所持している。私のサンプルはオリジナルから譲り受けているんだ。私は、元々人だった現植物細胞ならば動物細胞へと戻れるはずだと予測した。実際のところ、サンプルの中で結果を出しているのは沈丁花だけだから予測は正しかった。そして動物細胞は人へと戻ろうとしている。培養装置を増やしつつ、試験管を睨み、人の形に近い〈何か〉まで辿り着いた。ここからは倫理や、その処理、扱いについても慎重にしなければならない。この国にそれらの法はないが、人の形に近いんだ。協力してくれている研究員や助手のメンタルに負担をかけないように、罪悪感や、別の感情を防ぐために、正しく研究を行っていかないと。

私達は常に人である。

人で居続けるために、正しく居続ける努力をしよう。

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