常勝神話(ワンピ)、アラバスタ周辺4 ページ20
「ルッチさんとまだコンタクトしてないんですよ。」
「あれはあっちだろ。」
「その可能性もあります。しかし彼も案外話が通じる。今はあちらの都合が悪いのかもしれません。」
しかし内部監査局は独立部隊。勿論、中央情報局も独立部隊。ハインの指揮下にある両部隊だが、機密確保のために連携せず個々で動かしている為に繋がっていない。ならば第二部隊を切り捨てれば済む話。
様々な可能性を考えた結果、いつも通りリスクの問題として認識することにした。ルッチ以外は特に問題なしだ。
「俺の方も動かすか。」
「なら物資をお願いします。あれは防御が強くなければ意味がない。海兵では不安です。」
「狙われるのが分かりきってるからなァ。」
「あわよくばクロコダイルさんの私兵もお借りしたい。良いものを持ってるって、ジャンヌに教えてもらったんですよ。」
怒るぜそれは、とドフラミンゴはサングラスを押さえてため息をもらした。性格的に協力するとは思えないし、人の下を良しとするタイプではないのでハインが相当、本当に相当下に出ない限り断られるだろう。
別に、相当下に出ても良いのだが。
度が過ぎるだろうか？とハインはドフラミンゴを見上げた。クロコダイルについては彼の方が詳しい。だからセーフラインの判断は彼に任せてある。
「まずいですか？」
「いやセーフ。だが俺がまた嫌われるなぁと。」
「今に始まった事ではないでしょう。今後好かれるわけでもなし。セーフならいいですよ。」
「ひでぇな。」
だが問題がある。
いつでも問題の一つや二つあるものだ。
「彼、わりと純粋なところがありませんか。」
「あ？」
「純粋と言うか…こう…ドフラミンゴさんのように…さっぱりとはしていない。」
なんとなく理解したのか、ドフラミンゴは再度あー…とだけ言う。
「これまでのお行儀は妙に宜しかった。しかし今回は事が大きい。本質が出るでしょう？」
「血気盛んだからなぁ。気も短いし。」
「敵だと思われるのは困りますね。」
打倒政府という点において、彼らとは同意している。ハインも公言こそしていないが麦わら側だ。まだ公に言えないから静かにしているのだが、相手にそんな都合など関係ない。関係ないのだが、今騒ぎを起こすと困る人がいる。下手をすると首が飛ぶ人が。
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作者名：poidf（ポイドフ） | 作者ホームページ：なし
作成日時：2022年1月3日 1時
