第四話 テクタ前局長 ページ23
以前から度々このような事があった。
海賊歴の長いドフラミンゴの経験談やアドバイスは、ハインにとって良くも悪くも参考に値する。眉を顰める様な性悪さは、言い換えれば狡猾な戦略だろうし、この海を生き抜いてきたその実力と人生経験は疑いようもなく本物だった。習うべき先達とするには人選ミスな気もするが、その辺の将校よりは余程〈美しくはない世の中の現実と、実用性に長けた戦術〉を知っている。
当然だがセンゴクも様々なことを教え、娘であり部下でもあるハインを導いていた。ドフラミンゴの語り聞かせはそれら教育の一つに留まるが、ある種の中で考えるならばダントツだろう。
「俺もそう詳しくはねェんだが…ガレパスは古い。豊かとは言えねェが、周辺諸国の伝書鳩をしていた時代もある。」
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今から十数年前の話。
場所はグランドラインでも有数の大きな島、サンディ島。その内陸にある非加盟国ガレパスにてテクタは命を手放した。
海を持たないガレパスは海賊被害に悩むことなく、故に非加盟国でも問題はない。隣国とは国交により程々の付き合いを維持し、それなりに長い歴史を持つ国として信用もある。そんな国の郊外にはバルダ砂漠が広がっており、ラクダのキャラバンが行き交う交易路として昔から利用されてきた。
ここを行き交うキャラバンはやや特殊で、商売と言う本来の仕事とは別に国交代理としての役割も担っている。何せ大地の大半を砂漠に支配されたサンディ島では、古来より国同士、他部族同士の交流が難しかった。砂漠で生きる術を持つキャラバンの力を借りなければ、手紙の一つすら出せない時代もあったらしい。その名残でキャラバンは今でも、伝統的な交流方法の一つとして重んじられている。
まぁそれはともかく。
事が起こったのは、小雨の降り始めた夜更けの頃。
濃い霧に乗じて現れた不審者集団は、ジリジリとオアシスの畔で休息中のキャラバンに近寄って行く。微かな物音に気付いたテクタは、覆いのかけられた荷車から飛び降り、躊躇うことなく一発、二発と発砲した。弾は不審者の眉間を寸分違わず撃ち抜ち、初手の牽制としては十分過ぎる効果を発揮したようだ。しかし多勢に無勢。いくらテクタだろうとも分が悪く、キャラバンの商人は三人、四人と倒れ伏す。
雨が降り始め、雨足が激しくなるほどにキャラバンとテクタは劣勢となり、ついにテクタは不審者全てを巻き込んで自爆。砂漠の塵とせしめて見せた。
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poidf(ポイドフ)(プロフ) - 誤字も見付けたら教えてくださいまし (11月18日 18時) (
レス) id: 24e80c86dc (このIDを非表示/違反報告)
poidf(ポイドフ)(プロフ) - どこかにルビ振る為の■が混ざってるかもしれません。混ざってないかもしれない。忘れましてよ。見つけたら教えて。 (2023年3月7日 22時) (レス) id: 24e80c86dc (このIDを非表示/違反報告)
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