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とりあえず医務室は大丈夫そうだ。
では次。
Aをベッドに寝かせて口元をティッシュで拭う。
うがいをさせて、水を飲ませるついでに酔い止めも飲ませた。
「落ち着いたかよい」
『まだ…』
薬が効き始めるまでもう少しかかる。
その問答をしている間にまた大きな揺れが起こる。マルコは壁に手をついてやり過ごす。
そしてAの体がふわっと浮いた。
「嘘だろ⁉︎」
慌ててAの身体をキャッチする。
その衝撃でまた気持ち悪さがぶり返す。
海での、偉大なる航路での生活が長くて忘れていたが、こんな嵐は普通じゃない。一般人にとっては。
しかも、10歳150cmの少女なら吹っ飛ぶこともあるだろう。完全に失念していた。
今マルコは片腕で壁に捕まり、片腕でAを抱きしめている状態だ。
たしかに、この軽さは吹っ飛ぶよい。
身長に比べて、華奢な肩。片腕1本ですっぽりマルコに収まっていた。栄養失調気味だろうか。
ひとりでおいておけないな、と思い、ベッドに座って、Aを膝に抱えて毛布を被る。
「吐きそうなら言えよい」
近くに袋も用意した。
『う、ん』
眉間に皺を寄せながらAは頷いた。
だんだん薬が効いてきたのか気持ち悪いながらも、少し余裕が出てきたのかマルコの心臓の音が聞こえるようになってきた。
トクン、トクン、トクン＿＿＿＿。
大きく揺れてもマルコが支えているので吹っ飛ぶこともない。
マルコは今回の嵐が夜にはすぎると聞いていた。寝る前にすぎるといいなぁ、と呑気に考えていると腕の中のAが眠っていることに気づく。
眠っているということはリラックスしているということ。
薬が効いたかよい。
とはいえ、Aひとりでベッドに寝せても吹っ飛ばされる可能性があるので離すことはできない。
しょうがないので、揺れがおさまるまでそのまま支えていた。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (3月24日 23時) (
レス) @page39 id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけてとても嬉しいです！続きもお待ちいただければと思います (12月28日 16時) (レス) id: 7b0cf56c3d (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - とても読みやすくて、内容もどんどん続きが読みたくなる本当に素敵な小説ですね！次の更新が楽しみです！ (12月25日 0時) (レス) @page37 id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Pistachio | 作成日時：2022年11月9日 4時
