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「俺が一番最初に惚れた子だから？」
「ふーん、前とどっちがほんまなん」
「どっちもほんまほんま、好み変わってからやったら合っとるもん」
とうとう興味は完全に失せたのだろう。返事なく窓をぼぅっと見るショッピは眩しいところでも見たのかサッと顔を机に向けて、音を立てて飲み始めてからこっちを見る。あまりの表情に声をあげて笑いそうなのをなんとか喉を潰して我慢した。
「ひーむりぃ！なんつー顔してんのぉ？」
「目ぇ、絶対終わった」
「えぇー？ビルさん達めっちゃ守ってくれとるのにぃ？ゲーセンでもいく？」
「あー、あ？」
「んー？」
一頻り笑ったところで、ショッピが窓を一瞥してから、俺を見てなんとも怪訝そうな顔を浮かべた。一つ何かが解ったような顔は、俺にとっては良くない表情だ。煽りさえしてくれないその表情に、ちょけ切れるのかという不安が、唇を異様に乾かす。
「アレさぁ、逆ちゃう？お前の好みと」
「ぎゃぁ〜くぅ〜？」
「カスリもせんやろ、真逆すぎひん？」
あぁ、そういうことか。俺やっぱり馬鹿なんやろう。こうすれば、ネタに出来ていたのか。気づいていたら、あんなに長く付き合っていた元カノを振ることもなかったかもしれない。
「わかる？だよな、俺も思うもん！」
「Aって子になんかトラウマあんの？もう大体のことはビビらへんけど」
「なんもないわ！ふっつーにいい子やったわ俺でもビビるいい子」
俺と二人でいても、楽しそうに自分の話をしてくれた。夕暮れで目の前を歩いていくあの子は、俺にその長く伸びた影を踏ませてくる唯一の子。たったそれだけ、それ以上に話をしたこともなければ、仲がいいとも言えない。俺が、一方的にすきで背中ばかりを追いかけていた子だ。その背中は小さいのに力強くて、目を離せば直ぐに消えてしまう。その危うさから目が離せないまま、気づいたら大人になっていたつもりだった。
これは言わなくてもいいとても臭い話だろう。
「なら今もあぁいうんが好きなんちゃうん」
「好きなんやろな。そう、今思ったわ」
「はぁ？」
ちらりと窓の外を自分の影の中から覗く。青と黒の影の中に自分を溶かしながらも、外灯の下でスマホを覗き顔を赤らめるあの少女。やはり俺が知っているころのAを彷彿とさせた。元カノどころか、前まで付き合ってきた女など一人も連想するところはない。ショッピがいう真逆とはこういうことだろう。俺の態度のせいか、単音の後は意識はタバコに向かった。
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しをじゃけ(プロフ) - 夢喰いbakさん» 返信遅れまして申し訳ありません...！そう言っていただけるととても嬉しいですし、励みになります！全ての作品に魅力があるのが伝わってとても嬉しいです〜！^^風邪引いちゃいますので服は着てください(笑) (2020年7月18日 2時) (
レス) id: df6ceccb61 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いbak - 素晴らしい企画を発案、実行、投稿して頂き、誠に…まっこっとっに！ (おふざけ)ありがとうございます!!!! 全ての作品に楽曲の素敵さや儚さが詰め込まれていて心にキました…。第二弾！全裸待機していますよ…!!(笑) (2020年7月15日 0時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
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