イゾウの思惑 ページ14
「はーいはい！ストップストーップ！」
もうそろそろまずい、と思ったその時、厨房で洗い物をしながらこちらの様子を伺っていたサッチさんが飛び出してきた。私とイゾウさんの間に入る。イゾウさんは眉をひそめ、サッチさんに視線を向けた。
「サァアッチ、なんでだよ」
「あのな、Aちゃんはこの年の女の子には珍しい…恋愛経験完！全！皆無の子なんだぞ！テメエみてえな色男に見つめられてちゃ、すーぐ真っ赤っかになっちまうんだよ！」
「そ、そんな大声で言わなくても…」
逆にサッチさんの発言のせいで真っ赤っかになってしまった私を見て、イゾウさんは「へえ」だと……いや、なんか言えや。
「とにかく、そういうことだからな！じゃ、オレっちAちゃんをオヤジんとこに連れてってくるから！」
「け、結局連れていかれるんですね…はあ…」
ああ、ヤスケ、セブン、ファミル、ロソン…あの時言うこと聞いてさっさと島を出てれば良かったよ…
サッチさんに連れられて廊下を進む。後ろからイゾウさんの視線を感じ、私はスッとお面を被り直した。さっきの食堂では気配を消していたため、サッチさんとイゾウさんにしか私のことは認識されていなかった。顔を見られないように食事をするには、このやり方が都合が良かったのだ。
「悪ぃな、Aちゃんよ。オレたちのシマに入っちまったんだったら、こういうのは先に済ませとかねえといけないんでな」
「こういうの？」
サッチさんが言うには、四皇のシマに入った海賊は、そこを取り仕切っている四皇の下につくかつかないかを決めないといけないらしい。
他の四皇はどうか知らないけど、白ひげ海賊団の場合は、シマに入った海賊の元に隊長を送らせ、どうするのか問うのだという。下につくのなら、白ひげの傘下として盃を交わし、つかないのなら白ひげのシマでは大人しくするように忠告、もしくはその場で粛正なのだと。
「なるほど、勉強になります」
「ま、固く考えんなよ。オレっち的にはかわいい女の子には傘下になってもらって、交流を深めときたいとこだけど…決めるのは船長のAだぜ。……多分、イゾウも仲良くしたがってる」
「イゾウさんが？なんで…」
そこまで口に出して、あっ、と思った。もしかして、たまたま島にいた私を見て、白ひげに挨拶をさせようとしたのではないか。億超えルーキー、しかもまだ子供の私に敵は多い。白ひげの名前を出して、震えあがらない人間の方が少ないはずだ。
「あいつは、女の子には優しいのさ」
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セルリーゼさん(プロフ) - 咲羅さん» コメントありがとうございます！楽しみだなんてそんな……にやけが止まらないですよこれからもがんばります！！ (2020年6月28日 15時) (
レス) id: eb9448107f (このIDを非表示/違反報告)
咲羅 - とっても面白くて読むのが楽しみです！更新頑張って下さい。いつでも待ってます！ (2020年6月27日 10時) (レス) id: 8d36bd5821 (このIDを非表示/違反報告)
セルリーゼさん(プロフ) - 星猫さん» コメントありがとうございます！本当ですか！やったー！励みになります！更新遅めですけどがんばりますのでこれからもご愛読よろしくお願いします！ (2020年6月17日 2時) (レス) id: eb9448107f (このIDを非表示/違反報告)
セルリーゼさん(プロフ) - 星猫さん» コメントありがとうございます！narutoは父が観てるのをチラッとしたぐらいでほとんど分からないです(^o^;)興味はあるのでいつか読んでみたいです (2020年6月17日 2時) (レス) id: eb9448107f (このIDを非表示/違反報告)
rpwxn174(プロフ) - すっっごく面白くて、大好きです！更新楽みにしてます！頑張ってください！ (2020年6月17日 0時) (レス) id: a439121930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セルリーゼさん | 作成日時：2020年5月4日 23時
