この人いつでも面倒事持ってくるよね ページ47
「___うわ！？あ、姐さん！？なんで
俺のポケットから………」
「細かい話はあと！さっさと逃げますよ！！」
お守りを通し、私は一瞬でゴア王国まで移動し
た。
肌をチリチリと焼くその光景に、胸を痛める。
最悪だ。もう辺りは火の海と化している。
今日はあの、[ゴミの焼却日]だった。
………よし、ちゃんと三人揃ってる。
「これから、安全な場所まであなた方を連れて
行きます。」
「で、でも姐さん！もう火が……！」
見ると、もう炎はそこまで迫ってきていた。
私は、おもむろに、自らの手に狐火を出現
させる。
「問題ありません。死にたくなかったらそこを
動かないように。」
「姐さん……まさか！！」
「安心してください。死なせやしませんよ。
………多分。」
「多分かよ！？」
辺りに一斉に狐火をばらまく。
途端に先ほどまでごうごうと燃え盛っていた炎
の勢いが減り、逆に私の出した狐火が広がって
いった。
こうなったら、あとはこちらのものだ。
狐火を操ってどんどん鎮火していけばいい。
「こんな夜中に飛んできたんですから、死んで
もらっちゃ困ります！
さあ、避難が遅れた人たちの救助に向かいま
しょう！」
「姐さん……！！」
そこからは、思ったよりもスムーズにことが進
んだ。
あちらこちらで起きていた火事も、狐火により
普通より早く消すことができ、怪我人、死亡者
も、最低に押さえられた。
弟たちを見ることができなかったのが少し残念
だが、まあ、よしとしよう。
「………問題はこの子なんだよなあ……」
私は今、茶色い毛色の子猫を抱えている。
ただの子猫ではない。尾が二本に別れており、
頭には少し焦げた若草色の帽子を着けている。
…………これ妖怪だよね？
「当ったりぃ！さすがAちゃん！
お見事ー！」
「うわっびっくりした………って、神様か………」
あの三人、今いなくて良かった………後処理の方
に行かせて正解だった………
ていうか、呼んでもないのに来るとか。
なにか知ってたりするのかな？
「そうそう！勘が冴えてるね〜！
実はさ、Aちゃんに、その子の面倒みて
ほしいなーなんて思っててね。」
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はやく続き見たい隊 - あの！たまに名前がシヲりになってますよ！！ (2020年7月27日 13時) (
レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セルリーゼさん | 作成日時：2020年5月3日 21時
