大将だってこと、忘れてたよ ページ33
三人が部屋から出ていった後、私たちは再び
食事を始めた。
そういえば、と思い出す。
「青キジさん、なんでさっき、ちょっと不機嫌
だったんですか？」
それに対し、ピクリと反応する。
話を遮られたぐらいで怒る人じゃない。
でも、あの三人が来てから機嫌が悪くなったの
は確かだ。
なにか理由があるはず。
青キジさんは頬杖をつき、持っていたスプーン
をぷらぷらと揺らした。
「………あー、シヲリちゃんさ、そろそろ
その……俺の呼び方変えない？」
「…はい？」
「その、{青キジさん}っていうやつ。
なんか他人行儀っぽくてイヤ。」
俺は名前で呼んでんのにさ………とぼやく青キジ
さん。
私は数秒おいて口を開いた。
もしかして………
「その話を遮られたから怒ってたんですか？」
自分の推測が外れたことに驚く。
あれー、おかしいな。青キジさんってそんなに
短気なキャラだったっけ？
「それじゃなくて……いや、それもだけど。
せっかくAちゃんとお話してたのに、
邪魔されたのがムカついてたんだよ。」
そう答え、食事を再開する青キジさん。
…………青キジさんってこんなキャラだったっけ？
(二回目)
それ、やきもちじゃないですかやだー！
じーっと青キジさんを見ていると、何？と
聞かれる。
「いや、青キジさんでもそういうとき
あるんだなーと思って。
てっきり、あんまり怒らない人なのかと……」
原作の内容、少しだけ覚えていないところも
あるから分からないけど、青キジさんが
怒っている描写は多分見たことがない。
怒るのめんどくさーいみたいな。
「別に、いいでしょ。俺みたいなオジサンでも
嫉妬したりするし。」
それから、と話を続ける。
「俺のことはクザンって呼んでよ。これから
青キジさんっていうの禁止だからねー。」
「えー、そんないきなりなんて………
青キジさ」
パキキッ
部屋の温度が急に下がりだし、机が凍る。
青キジさんは笑顔のような、笑顔じゃない、
なにか恐ろしい顔をしている。
氷が私の腕を覆いはじめた。
「クッ…クザンさん！はい！了解です！！」
「それでよし。」
みるみるうちに、部屋の氷が溶けていく。
危なかった………あと数秒でも遅かったら氷付け
になってたかも………
「………あー、床がびしょびしょになっちゃった
な………これ食べ終わったら掃除しようか。」
「り……了解です。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はやく続き見たい隊 - あの！たまに名前がシヲりになってますよ！！ (2020年7月27日 13時) (
レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セルリーゼさん | 作成日時：2020年5月3日 21時
