3 お手入れ ページ7
1ヶ月未満の審神者が鍛刀できる男士はかなり限られる方なのだが、
鶯丸に三日月、一期一振など、前の私の本丸ではかなりいい男士が手に入っている。
演戦などたまに見かける事はあったけど…
私はこの白い美人な彼はよく知らない。
恐る恐る覗きこんで様子を見てみた。
抱えている刀達はとても損傷が酷く、
私でも手入れできるかどうか厳しいところだ。
それに対して白い人は
…彼の本体は比較的大事にされていた。
うーん、と少し考えてから
『…あのー、大丈夫ですか?』
となけなしの勇気で声を掛けてみるが何もかえってこない。知ってた。
確認できた私は、一回深呼吸をして、
『…長谷部!!!今愛しい主(わたし)の一大事だよ!!!!集合、集合!!!!!』
「何がありましたか主!!」
長谷部、叫んだ瞬間に来るのか君。
機動おばけの名は本当に伊達じゃないな。
とにかく一番早く駆けつけてくれた彼と私で、手入れ部屋に向かおうとする。
…途中で腕が死にそうなくらい辛かったので、のそのそやってきた江雪に代わって運んでもらった。
一番酷く折れかけている短刀から急いで手入れを行う。ここの前主は相当な身分で金を持っていたらしく、手入れ部屋は4口もできる。すごく羨ましい。
短刀の方は何とか助かった…のだが、
二つの刀…打刀と太刀は、短刀より傷は浅かったにも関わらず何故か桜になって崩れて消えてしまった。
仕方のない事ですから、と宗三は言ってくれたが、前本丸で信じてもらえなかった分、同じ彼らには今度こそ…と意気込んでいた私は、かなりショックだった。
端末で前本丸の刀帳をこんのすけに
見せてもらい、油揚げをあげてモフモフを堪能しながら探してみる。
白い美人は、鶴丸国永と言うらしい。
本当はあの三日月と同じ平安爺…と言われてもこんな儚い美青年が?と思わざるを得ない。未だ目を覚まさない彼を案じつつ、短刀の様子を見るために部屋を出ていった。
253人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年9月27日 10時) (レス) @page18 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫宛(プロフ) - ありがとうございます、そう言ってもらえて嬉しいです…!気長に更新を待ってくれると嬉しいです、頑張ります (2019年5月12日 22時) (レス) id: faf2e943f0 (このIDを非表示/違反報告)
裕斗(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです。次の更新も楽しみにしています。やっぱり、見る人が少ないと打ちきりたくなりますよね……。私もそうなので分かります。あと一票で星に色がつきますので頑張ってください。ホワイト本丸作り、頑張ってほしいです。 (2019年5月12日 19時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫宛 | 作成日時:2019年4月12日 22時