第四百十五訓 ページ37
辺りを緊迫した空気が包み込む。
その空気の中心にいるのは勿論、佐々木君だ。
(此方の提案を許可するか。はねのけるか。それで此方の対応も変わってくるけれど…)
佐々木「…………結構です」
『！』
すると佐々木君が、溜め息をついた。
佐々木「人質はくれてやりましょう。事件はもう解決しました」
その言葉は鉄君を見逃す…という事で。
思わずホッ、と息をついた。冷静な判断ができる佐々木くんだからこそこういう交渉が効くんだよね。
土方「英断……心より感謝致しますよ、局長」
トシが口元に笑みを浮かべながら佐々木君の傍らを通りすぎる。それを合図にして、私達も剣を納めビルの廃地から背を向けた。
向こうには、真撰組の皆とパトカーがいて……更にその中には和やかな雰囲気を放つ鉄君も居た。
それに満足そうに笑いながらも、私は足を止め…背中を向けたまま佐々木君に話しかけた。トシも此方を横目に見る。
『今回はすみませんねェ、エリート警察の佐々木殿？変な騒ぎを無駄に起こしちゃって』
佐々木「……。……いえ、これからもお互い江戸の治安を護る者として頑張って行きましょう」
わぁお、ちょっと返答が遅れてる。やっぱり機嫌悪いのかな？でもポーカーフェイスは流石ってとこか〜。
あぁーー、でもすっっごぉい、かの有ッッ名な、あの天下のエリート様を！あのエリート様を！！煽れるなんて……めっっっちゃ楽しいね！？私真選組で良かった！！！
『ふふっ、時には切磋琢磨し合いながらも頑張りましょうねー？』
土方「オイA、行くぞ」
『あ、ハーイ』
満面の笑みを浮かべながら佐々木君と会話していると、トシが溜め息をつきながら腕を軽く引っ張ってきた。
えー、やだなぁ…もしかして私の性格がゲスいとか思われてる？トシも笑顔だし似た様なモンじゃん。
土方「ではまた会う時を楽しみにしてますよ佐々木殿。これからも精々エリートの足を引っ張らない様、気を付けるとしましょう」
ほら煽ってるし！！！！！
『トシって人格の差激しいですよね…』
土方「ンだとコルァ」
『いっだ！？』
いつものお気楽な対話をしながらパトカーの方へと戻っていく。
＿＿＿＿＿「ご謙遜を、アナタ達は立派なエリートですよ」
＿＿＿＿＿＿「悪ガキの、エリートだ」
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1061人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
どどん - とっても面白くて何度も読み返してます！そして小説の更新お疲れ様です。失礼ながら私夢主の絡んだ百合大好きでして…お時間あったら信女ちゃんとの絡みが読みたいです！図々しくてすみません。 (2022年8月4日 4時) (
レス) id: fc656b568c (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 夢花さん» わかるぅぅぅ土方さん良いよねぇ……書いてて楽しい。 (2021年5月9日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - あっ…土方さん…すこ…推せるわ… (2021年5月9日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - こちらこそリクエスト答えてくれてありがとうございます！とても嬉しいです！ (2021年4月14日 22時) (レス) id: ebf93dd213 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - おけです！ぱっつぁんですね、頑張ります！バラガキ篇も頑張りましたー！！これからも宜しくお願いします！ (2021年3月22日 22時) (レス) id: ac88d92ae3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：実珠
| 作成日時：2021年3月3日 13時
