第四百十ニ訓 ページ34
そんな訳でトシに見廻組の制服を着てもらった。全く白似合ってないけど。
………え?銀時君はって?
ああ、作戦には加担しないって言ったらふらりと何処かへ旅立って行ったよ。そこらへんで適当に戦ってるんじゃないかな。
『はい、そんな訳で!トシはこのまま下に降りて見廻組の隊士達と佐々木君を引き離して下さい!』
佐々木君は厄介だからねェ……一人になった所を複数で囲む方が良い。そう思案しながらもトシに笑いかける。
彼が返事をしたのを確認して、さてと私は山崎と近藤さんのトコにー………とるんるんで階段を降りようと足を踏み出せば。
______ガシィッッッ、
『……エッ、』
何故かトシに腕を掴まれ止められた。痛くはない、けど……なんか確実に逃げられない強さでは??
…………勿論私の足の動きは止まり。
『……えっ、えーと??』
土方「テメーと見廻組の関係、騒動が収まったら洗いざらい話してもらうからな??」
『えっ!?!何で!!?』
土方「何でじゃねーよ、どこでホイホイ人と繋がりまくってんだテメェ。訳を話せ訳を」
『ぅぐ、はーい……分かりましたよ』
総悟に続きトシにも脅されてしまった……うーん、何て言えば良いんだろう?信女ちゃんに懐かれたんです??難くね。
………ま、まあ良い。とりあえず作戦を、
______グイッ、
『ッ、ぅおあッ!?』
急に腕を引かれて……かと思うと、ふわりとした煙草の香りとちゅ、という生暖かい感触が。
柔らかくて、頬に当たったそれは……トシの唇で。優しくて、だけど決定的に恥ずかしいキス。
『………っは!?え、何してんの!?バッ…!』
土方「罰だよ罰。俺の知らねーとこで男との接点作ってんじゃねー、アホ」
『は、はぁっ!?いやそのっ、』
土方「返事は?」
『………ハイ』
トシが滅多に見せない黒くゲスい笑顔向けてくる物だから返事をしてしまった。コレってさ、多分アレだよね…アレ。
し、嫉妬………。
……自分で言ってて恥ずかしくなるから辞めよ。
(っと、とにかく今は山崎と近藤さんと合流してビルから出よう!!だからトシとは別行動!!!)
『じっ、じゃあ計画通りに動いておくれよっ』
土方「あァ、分かってるよ」
トシに釘を刺し、ビルを駆け降りた。
……………あー、顔あっっっつ。
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どどん - とっても面白くて何度も読み返してます!そして小説の更新お疲れ様です。失礼ながら私夢主の絡んだ百合大好きでして…お時間あったら信女ちゃんとの絡みが読みたいです!図々しくてすみません。 (2022年8月4日 4時) (レス) id: fc656b568c (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 夢花さん» わかるぅぅぅ土方さん良いよねぇ……書いてて楽しい。 (2021年5月9日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - あっ…土方さん…すこ…推せるわ… (2021年5月9日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - こちらこそリクエスト答えてくれてありがとうございます!とても嬉しいです! (2021年4月14日 22時) (レス) id: ebf93dd213 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - おけです!ぱっつぁんですね、頑張ります!バラガキ篇も頑張りましたー!!これからも宜しくお願いします! (2021年3月22日 22時) (レス) id: ac88d92ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年3月3日 13時