【ヘタリア】ただ、笑顔でいてほしいから。［短編集］ (ページ4)

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ギルベルト・バイルシュミット（プロイセン）ページ4

「で、どうしたんだ？」

休憩時間を見計らって彼、ギルベルトは私のもとに現れた。

特に私が何を言ったわけでもない。身に覚えがない。ただ唐突に話しかけられたのだ。
だから私は、何もないですよ。と返答した。

その返答にムッとしたのか先程よりも少し強めの口調で
「嘘つけ。バレバレじゃねぇか。……酷い顔してるぜ。」

彼は私の心を見透かすように言った。

正直私は疲れていた、笑顔でいても心から笑えない、
頑張っても成果がでない、もうどうすれば良いかわからなかった。

それを見抜いた彼は私の手を引っ張り、そのまま彼の腕の中に閉じ込められた。

「頑張ったな。俺様栄誉賞をくれてやる。」

その言葉が耳元で聞こえて、それだけで認められたって思えて。
誰か一人にでも、わかってほしいという思いがやっと叶って。
何がなんだかわからなくなって、安心して、私は安堵の涙を流した。

その間、彼は私の頭をくしゃくしゃと撫で、泣き止むまで抱き締めていてくれた。